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今日(京)のおばんざい、なぁに。

へんこ山田のスタッフ【ごまりこ】が綴るブログ。
京都に生まれ育って○十年。 (京都弁と大阪弁のバイリンガル?)
小さい頃から、当たり前のように身近にあった 食卓のおばんざい(日常のおかず)や食習慣、 そして風習…そんな京都(ならでは)のひとこまを 大切に残していきたいなぁ~と思う今日この頃です。
日々の暮らしの中、京都のいろいろ、旬、風物、行事、等など、 「食」をからめて、つづっていきたいです。

セサミ・チョコチップ・クッキー

明日2月14日は、バレンタイン・デーです。
ちまたでは、1月のまだお正月気分が残っている頃から
バレンタイン商戦がはじまり、あちらこちらで、
チョコ・チョコ・チョコ!!
美味しそうなチョコレートが溢れています。

チョコレートを贈る、というのは
もはや日本独自の文化のようになっています。
かつては女性から男性に…という構図でしたが、
今は、大切な人に……恋人だけでなく、家族や友達、
仕事関係の方、お世話になった人、等などに
感謝の気持ちを込めて贈る、と変わってきています。
自分自身へ、というのも多いようですね。

義務で、いやいや義理で…というのはどうかと思いますが、
チョコをツールにして、愛情や感謝やいろんな気持ちが伝えられ、
コミュニケーションが円滑になったり、風通しがよくなるのは
いいですね。

ただ、たくさん渡したい人には、物入り…。
そんなときは、手作りはいかがでしょう。
手作り派としては、
・できれば簡単にできて
・たっぷり作れて
・できればコストもかからず
・美味しい♪
チョコをプレゼントしたいものです。

今回は、量産しやすい、チョコチップクッキーを
ご紹介いたします。

クッキーは、簡単そうで、意外に奥が深いお菓子。
型抜きクッキーは、季節によって、また型によって
型抜きがうまくいかなかったり、初心者には難しいものです。
冷凍した生地を切って焼く アイスボックスクッキーは、
細長く形を整えるのがうまくいかない、という声も聞きます。
絞り出しクッキーは、生地がやわらかいと形が崩れるし、
かたいと、絞れないし…

一番作りやすいのが、このチョコチップクッキーのような
ドロップクッキー。生地をスプーンですくって焼くタイプです。

こちらのレシピ、バターでなく"くっきんぐせさみおいる"を使っています。
くっきんぐせさみおいるは、扱いやすく、クッキーをさっくさくの食感に
仕上げてくれます。
また、クセのない味なので、チョコレートの美味しさ、プチプチしたごまの香り、
ナッツの風味がしっかり味わえます。

バレンタインだけでなく、普段のおやつにも
是非作ってみてください。

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◆ セサミ・チョコチップ・クッキー
【材料】(約25個)
   くっきんぐせさみおいる 25g(約大さじ2)、 牛乳 大さじ2、
   A 【薄力粉50g、 砂糖 約30~35g、 塩 ひとつまみ】
   オートミールかグラノーラ50g(または薄力粉50g、
      ゴマプードルがあれば、薄力粉の2割ほどを置き換える)
 炒りごま(黒・白) 各大さじ1、 
   ロースト・ナッツ(くるみ、ピーナツ、アーモンド、ココナツ等)40~50g
   チョコレート(チョコチップでも板チョコでも)50~60g

【作り方】 
●泡立て器を使う場合
  1.Aの粉類をふるってボールに入れる。
  2.くっきんぐせさみおいるを少しずつ加え、ねらないように
    さっくり混ぜる。牛乳も加えて同様に混ぜる。
  3.オートミール、炒りごまを加えて混ぜ、ナッツ、粗く刻んだ
    チョコレートも加え、ゴムベらで混ぜてまとめる。
  4.スプーンなどですくって、天板に間隔を開けて並べる。
    (直径3cmくらい)
    (間隔をあけないと、焼き上がり くっつきます)
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  5.170~180℃のオーブンで13~15分焼く。

●ポリ袋を使う場合
  1.Aの粉類をポリ袋に入れて、空気を入れて振り、
    中の粉が混ざるようにする。
  2.くっきんぐせさみおいるを少しずつ加えて、袋の外から
    手で練らないようにまんべんなく混ぜる。牛乳も同様に加える。
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  3.オートミール、炒りごまを加えて混ぜ、ナッツ、粗く刻んだ
    チョコレートも加え、外側から手でまとめる。
  4.直径2~3cmにまるめて、天板に間隔を開けて並べる。
  5.170~180℃のオーブンで13~15分焼く。

   ※ 生地がやわらかいときは4で冷蔵庫で冷やしたり、
    反対にかたいときは 牛乳を少し足したりしてみてください。
 
   ※ オートミールやグラノーラを入れると、ザクザクした
    素朴な食感が楽しめます。なければ、全量(100g)薄力粉で。
    あるいは、薄力粉80g+ゴマプードル20g で。

   ※ 砂糖は、粗糖、きび糖、三温糖など、お好みのもので
    量もお好みで加減してください。。

   ※ 薄力粉は、全粒粉や米粉を混ぜたり、お好みに合わせてください。

   ※ ナッツは、1つだけでも、何種類か混ぜてもお好みで。
     チョコレートは、板チョコを刻むと、大きさがばらついて
     食感や味に変化が出て美味しいです。
    分量は目安なので、少な目でも多めでも、また
    チョコレートだけでもOKです。

   ※ 粉類に、コーヒーやシナモンや紅茶葉を加えて、
    フレーバーに変化をつけても…♪

【今回使用したのはコチラ】

cooking sesami oil



くっきんぐせさみおいる


 
いり白
炒りごま(白)



いり黒
炒りごま(黒)



ゴマプードル



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節分の穂長汁

明日は二月三日、節分です。
本来、節分は、
季節が変わる節目―立春・立夏・立秋・立冬それぞれの前日、
年に四回あるのですが、立春が一年の始まりの大切な日ということもあり、
いつのまにか、節分といえば、春…立春の前日を指すようになりました。

節分は、天体の運行に基づいて日が決まるので、
数年後からは、二月二日になることもあるようです。

「節分」といえばキーワードは、豆まき、鬼。
春を前に、厄や災難を祓うため豆をまき、
悪い鬼を追い出す行事、追儺式(ついなしき=鬼払い)
節分祭がいろいろな寺社で行われます。

京都では、吉田神社、壬生寺、蘆山寺などが有名で、
厄除節分会の期間中(二月二日~三日か四日)には
大勢の人で賑わいます。

家庭では、節分の夜「鬼は外、福は内」と言って豆まきをします。
が、地方によっては、「鬼は外」ではなく「鬼は内」
の所もあると聞きます。
(もちろん「福も内」!です)
節分に限らずですが、行事にはいろいろ地方色があり興味深いですね。

そして、節分の食卓といえば、
いわしの塩焼き、福豆…は全国区だと思いますが、
それ以外、地方によって いろいろな風習があるようです。

けんちん汁(関東地方など)
こんにゃく(四国など)
なた餅(静岡)
豆を入れた福茶(各地…)
そして、大阪発祥で関西を席巻して広がる
恵方巻き!

恵方巻きは、京都大阪などでは、今や福豆や鰯をしのいで、
節分といえば 恵方巻き!…と言わんばかりの勢い。
節分の頃のスーパーやデパートのチラシ広告は、
いろんな具を巻いた恵方巻きが大きく目立っています。

「恵方」とは福をもたらすとされる歳徳神(年神様)がいらっしゃる方向で、
今年2017年の恵方は北北西。
そちらを向いて、願い事を念じながら無言で巻き寿司を丸かぶりする、
という、ちょっとおかしな、比較的新しい風習ですが、
巻くことで「福を巻き込む」 そして、
切らずに丸かぶりするのは「縁を切らない」
という意味が込められているのです。

さて、
こちらは、京都生まれで京都育ちの私が知らなかった風習なのですが、
京都では、「穂長汁」という切干大根と油揚げのお味噌汁を節分の日に
いただくそうです。

豆まきは、歴史をたどると奈良時代に遡るほど古く、また
恵方巻きは、ここ30~40年前から普及した 新しいもの。
この穂長汁が、いつ頃からのものかはわかりませんが、
「細く長く」という健康長寿・家運長命の願いが込もったものです。

切干大根といえば、主に煮物に使い、地味な印象ですが
とても栄養豊富な食材。
あまり汁物にしないかもしれませんが、包丁いらずで
さっともどすだけ、簡単手軽にお味噌汁ができます。

このレシピでは、切干大根をごま油で炒め、仕上げにすりごまをかけたので
香りと風味がよく、素朴な美味しさが引き立ちます。
節分の汁物に、是非作ってみてください。

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◆ ごま香る穂長汁
【材料】(約4人分)
   切干大根(細いもの) 20~30g、 油揚 小1枚
   昆布だし 3カップ、 味噌 約大さじ3(50~60g)、
   ごま油 小さじ1、 おろし生姜 少々、
   白すりごま、小さじ4、 青ねぎ 少々
【作り方】
    1.切干大根を洗って、水でさっともどし、ざるにあげて
      軽くしぼっておく。油揚は、食べやすい短冊切りにする。
    2.ごま油を少し熱して1を炒める。
     (お好みでちょっとだけ焼き目がつけると香ばしい)
    3.だしを加えて沸騰すると弱火で3~4分煮て、味噌を溶き入れる。
    4.ふつふつすると火をとめて器によそう。
      おろし生姜、白すりごま、青ねぎをちらす。
     (お好みで、ごま油を少したらす)

  ※ 切干大根は、少し歯ごたえがある方が美味しいので、
   戻しすぎないように。水につけると栄養が流れ出るので
   ボウルでよく洗って、ざるに上げるくらいでOKです。

  ※ 味噌は、お好みのものを入れてください。
    写真のものは、赤味噌を少し混ぜています。
    ちょっとクセのある切干大根に合うようです。
     
  ※ お好みで、七味とうがらしを添えても…
 

お出かけのご参考までに
吉田神社
  京都で節分祭といえば、吉田神社!というくらい有名。
  普段は閑静なお社なのですが、節分会の時は、
参道に多くの露店が出て、夜遅くまで賑わう。

壬生寺
  壬生狂言で有名な 新撰組ゆかりの寺。
  壬生狂言は、「節分」という狂言が午後1時より1日8回公開される。
  境内で売られる炮烙(ほうらく・素焼きの皿)に 年齢・性別を書き奉納する 
  「炮烙奉納」で知られる。

蘆山寺
  赤・青・黒鬼が踊り狂う「鬼法楽」は、見応えあり!


【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油 



すり白
すりごま(白)









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ごま香る 変わり白味噌雑煮

一月も残り僅かになりました。
明日は、晦日正月(みそかしょうがつ)、
一月の最後の日です。

「正月」は、一般的には「お正月」を祝う期間のことですが、
一月の別名でもあります。

晦日正月には、地方によっては、
お年始に回れなかった親戚を訪ねたり、また、
お餅をついて神様にお供えしたり…という所もあるそうです。

お餅、といえば、
先日、日本全国各地のお雑煮の話で盛り上がりました。
地方によって異なる「食」に関する話の中で、
一番盛り上がるのが、お雑煮!

京都のお雑煮…白味噌仕立てのお雑煮は、
けっこう有名だと思います。
が、よく耳にするのが

 白味噌雑煮が「おいしく作れない…」「味が決まらない…」

というご意見です。

白味噌雑煮大好きで、お正月以外でも 白味噌雑煮を作って食べる私、
美味しい白味噌雑煮を作る秘訣をお伝えします。

一、上質の白味噌を使う

え~?! そんなこと!? と思われるかもしれませんが、
大事なことです。少々値段が張るかもしれませんが、いい材料を使った
上質の白味噌は、熟成による自然な甘みで、麹の香りがよく美味です。
水飴等で甘みを足しているものや、保存料の入っているものとは
一味違います。

一、白味噌はたっぷり目に使う

ふつうのお味噌汁を作る感覚で白味噌を入れては、足りません。
たっぷり…銘柄によりますが、だし2カップに100~140gを目安に、
お好みで味をみながら、溶かしてください。
白味噌の量が多いので、だし汁を白味噌に加えてゆるめてから
鍋に戻すとむらなく混ざります。

一、だしは、昆布だし

基本、お正月のお雑煮は 神仏にお供えするので 精進。
かつお節を入れずに昆布だしです。昆布の控えめなだしが、
白味噌の風味を引き立てます。
お好みで、かつおのだしでもよいのですが、いただくときに
削りかつおを散らすのがお勧めです。

一、味噌を入れたら、ぐらぐら煮ない

味噌を入れると、弱火で静かに熱し、ぐらぐら煮立てないように。
ふつふつして、全体が熱くなったら、火を止めて器に盛ります。
ぐらぐら煮立てたり、煮続けたりすると、香りや風味がとんだり、
濃度がついてもったりとしてしまいます。

一、餅以外の具は、あまり主張のない味のものを

京都では、お餅のほかは、頭芋(里芋)、大根と人参
くらいでしょうか。我が家では、頭芋だけです。
お好みですが、個性の強い味は控えたほうがよいかと…

一、仕上げに、ほんの少し塩を…

ほんの少し、塩を入れることで味がしまります。これはお好みで。

・・・
白味噌のお雑煮が美味しくできない という方、
上記の点を留意して 是非一度おためしください。

…ただ、白味噌があまり好きでない、という方もいらっしゃいます。
そんな方にも、また、白味噌好きの方にも人気の
変わり白味噌雑煮がこちらです。

shiromiso 

頭芋とお餅をごま油で焼いたものに
白味噌のおつゆ(お雑煮と同じもの)を合わせました。

ごま油で(フライパンで)焼いたお餅は、香ばしくて、
そのまま塩をかけただけでも、かなり美味しいのですが、
白味噌雑煮に入れると、上品なコクのある美味しさ。

余ったお餅で作ったら、大好評でした。

◆ ごま香る 変わり白味噌雑煮
 【材料】(2人分)
   お餅 2個、 頭芋 1/6~1/4個分(または里芋や海老芋 4個)
    ごま油 適宜、 昆布だし 2カップ、 白味噌 100~140g
    塩 少々、 青味(ゆで絹さや、または貝割大根など)
      
 【作り方】
   1.頭芋(または里芋など)は、7~8mm厚さに切り、食べやすく
      いちょう切りにする。
    2.フライパンにごま油を熱し、1の芋と餅を入れて塩をふりかけ
      弱めの火で ふたをして、じっくりこんがり焼く。
    3.鍋に昆布だしを入れて火にかけ、沸騰する前に、昆布を取り出し、
      白味噌を入れて溶かし、好みの味にする。
    4.2の香ばしく焼いた餅と芋を入れてさっと煮て、器に盛り、
      青味をちらす。


※ 頭芋は、こんなに大きいです。

kashiraimo











ちなみに、頭芋は品種ではなく、里芋の親芋のこと、
小芋に対する親芋です。
頭芋をお雑煮に入れる風習は、人の上に立つ「頭(かしら)」になる
願いを込めて。
ふつうの里芋ほど粘りがなく、ほくほくっとした食感です。

【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油 






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