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今日(京)のおばんざい、なぁに。

へんこ山田のスタッフ【ごまりこ】が綴るブログ。
京都に生まれ育って○十年。 (京都弁と大阪弁のバイリンガル?)
小さい頃から、当たり前のように身近にあった 食卓のおばんざい(日常のおかず)や食習慣、 そして風習…そんな京都(ならでは)のひとこまを 大切に残していきたいなぁ~と思う今日この頃です。
日々の暮らしの中、京都のいろいろ、旬、風物、行事、等など、 「食」をからめて、つづっていきたいです。

2011年09月

秋のカレー

秋です。食欲の秋。
晩ご飯にカレーを作りました。

カレーといえば夏!?
「夏はカレー!」なんてCMのフレーズが確かあったし、
夏の暑さで食欲が落ちた時には、カレーの香辛料や香りが
食欲をそそるもの。
そして、カレーの季語は「夏」ですし…?!?!?

確かに、夏にカレーは似合いますが、
四季折々、季節に応じたカレーがあるのです!!
(…と私は思うのです。好きな食べ物のこととなると、ついつい
熱くなってしまいます…

春は、やさしい味の春野菜カレー
夏は、ヒーヒー辛い、チキンカレー
冬は、アツアツをハフハフとすするカレーうどん

そして、今の季節、秋は、この中華風えびときのこのカレー!

食欲の秋、お腹がすいたら、手早くできるところが嬉しく、
今が旬のきのこが、秋を感じさせる、ちょっと中華風のカレー。

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(写真では、きのこが見えなくて、すみません。。。)

あまり煮込まずに作る 即席の、カレー粉から作る
ちょっと中華風のカレー。 一度お試しください。

追記:
そうそう、カレーと言えば、そのスパイスが胃腸にいい
というのは、前からよく聞きましたが、 近年、スパイスの働きで、
脳内血流が上昇し、脳の機能改善に効果がある!とも聞きます。
アルツハイマーの予防など脳の働きにも効果がある、と聞くと、
ますます積極的にカレーを食べたくなりますね。

◆ えびの中華風カレー
【材料】(約4人分)
    えび 10尾、 玉ねぎ 1個、 オクラ10本、 きのこ(舞茸、生椎茸)少々
    生姜・にんにく 各大1かけ、 豆板醤 小さじ1/2、 
    下味【塩・こしょう・酒 各少々、片栗粉 小さじ2】
    サラダ油 大さじ3、 ごま油 大さじ2、 ケチャップ 1/2カップ弱、
    カレー粉 大さじ2~3、  豆乳 2カップ、  
    A【酒 大さじ2、 みりん 大さじ1、 塩 小さじ1、醤油 大さじ1】
    仕上げ【ごま油 適宜、 お好みで 水どき片栗粉 少々、】

【作り方】
  ① えびは、殻をむき背ワタを取り、塩でもみ洗いして、縦二つに切り、
    下味をもみこんでおく。
  ② 玉ねぎ、にんにく、生姜は、それぞれみじん切りにする。
    オクラはさっとゆでておく。 きのこは食べやすくほぐして(切って)おく。
  ③ フライパン(大きいもの、或いは中華鍋)にサラダ油大さじ1を熱し、
    ①のエビを両面さっと炒めて、一旦取り出す。
  ④ ③の鍋に残りの油を入れ、にんにく、生姜を炒める。香りが立つと、
    豆板醤を入れて一炒めする。ケチャップ、カレー粉を加えてよく炒め、
    ②の玉ねぎを加えてさらによく炒める。しんなりすると、きのこを一炒めして
    豆乳を加える。
 ⑤ 一煮立ちしたら、③で取りだしたエビを戻し、Aの調味料を加えて味を調える。
      オクラを入れ、仕上げにゴマ油を回しかける。

※ とろみがもっと欲しいときは、仕上げに水溶き片栗粉を入れてください。
※ きのこは、2種類以上入れた方が、味が出ます。あと、しめじ、エリンギなども。

芋づる式

さつま芋の美味しい季節になってきました。

本日、登場するのは、さつま芋!
ではなく、お芋を次々と連なってくっつけている、
芋づる。

芋づる式の、もととなった芋づる!です。

芋づる式、といえば、
つるをたぐると、次々とお芋が連なって出てくるように、
多くの出来事が関連して出てくること。。。

「その後、汚職事件の犯人が芋づる式に逮捕されていった…」
~なんて、松本清張の小説に出てきそうです!?
(密かに、推理小説が好きな ごまりこでした。。。)

さておき、芋づるです。
IMG_2598
切って束ねたものが
野菜売り場にありました。
それだけを見ると、何かわかりませんね。
見たことも、食べたこともない野菜、の上位にランクインしそうです。

さて、この芋づる、油揚げと一緒にきんぴら風に炊きました。
芋づるとお揚げさんのたいたん

「戦時中に、芋のつるしか食べるもんがなかった」と聞くと、
なにやら、わびしい味気ない食材のような気がしますが、
いえいえ、なかなか、味な野菜です。

シャキシャキした歯ごたえがよく、クセのない味。ほのかに
山菜にも似た、ちょっぴり野趣のある風味がまたいい。
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珍しいのも手伝ってか、お芋に、まさるとも劣らない人気。
あっという間になくまりました。

それにしても、芋づる式に、お芋がとれる、ということは、
芋づる式に、芋づるもたくさんとれる…
ということですね!
次回は、もっとたっぷりの芋づるを、
きんぴら風、そして、佃煮風にも炊いてみたいものです。


◆ 芋づるとお揚げさんのたいたん
【材料】(約4人分)
    芋づる 約1袋、  ごま油 大さじ1、 油揚げ 1枚
    A【酒・醤油 ・砂糖 大さじ1、 みりん 大さじ1/2】 削りカツオ 2g
【作り方】
  ① 芋づるは、よく洗って、ざるにあげ、筋をとっておき、熱湯でさっとゆでて
    冷水にとり、ざるにあける。約5cm長さに切る。
  ② 油揚げは短冊切りにしておく。
  ② なべにごま油を熱して、①を一炒めすると、
    Aの調味料、水少々と②を加えて煮る。
  ③ 汁気が少なくなると、カツオを入れて一混ぜして、汁けがなくなるまで煮る。

※ 上のざるにあげた写真が、芋づる一袋分です。

「おはぎ」か 「ぼたもち」か

秋分の日の今日は、朝からひんやりとした空気。
見上げると空が高く、秋の到来を感じます。

ほんの少し前まで暑さに辟易していたのが嘘のよう…
「暑さ寒さも彼岸まで」 とは、よく言ったものです。

さて、
今日、お彼岸の中日、おはぎを作ってお供えしました。
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黒ごま、きなこ、粒あんのおはぎです。
ちなみに、黒ごまも、きなこも、中は粒あん。
そう、私は、粒あん党!(こしあんも好きですが…)

我が家では、ずっと「おはぎ」と呼んでいますが、
家庭によっては、「ぼたもち」とも呼ばれています。

なんでも、粒あんのものが「おはぎ」で、こしあんのものが「ぼたもち」
と聞いたこともあるし、
大きいのが「ぼたもち」で、小ぶりなのが「おはぎ」
と聞いたこともあります。

諸説あるようですが、一番納得できるのが、
春の牡丹の頃は「ぼたもち」(牡丹餅)
秋の萩の花咲く頃は「おはぎ」(お萩)
という説でしょうか。

何にしろ、おはぎは、先祖の供養や、秋の収穫への感謝の気持ちをこめて
供えられたのが、というのが起源のようです。

ただ「粒あんが好き」とか「きなこが香ばしい」とか言って、
パクパク食べているだけではいけません!
(…と自分を戒める)

「おはぎ」の由来はこの辺にして…
今日のおはぎは、道明寺粉で作りました。
bota3
本来は、もち米とうるち米。
浸水して、炊いて、搗いて…とけっこう時間がかかるのですが、
道明寺粉は、短時間でやわらかくなり、搗かなくてもOK!

思い立ったらすぐ出来て、ぷちぷち、もちもちした食感がなかなか。

なにはともあれ、
数あるお饅頭の中でも、手作りで感謝の気持ちをこめるのに
一番ふさわしい和菓子ではないでしょうか。


追記:
ところで、
私自身、いつも「おはぎ」と呼んでいて、「ぼたもち」と
呼んだことがありません。
「ぼたもち」!と口にするのは、
諺「棚からぼたもち」を言う時くらいでしょうか。。。


◆道明寺粉のおはぎ
【材料】(約12個分)
    道明寺粉 180g、  砂糖15g、  塩 少々、(粒)あん 300g、
    [きなこ+砂糖少々]適宜、 [黒ごま+黒砂糖 少々]適宜
 【作り方】
  ① 粒あんは、やや大きめを4個(周りがあんこのもの)、
    やや小さめを8個(中があんこ)丸めておく。
  ② 耐熱容器に、道明寺粉と水350ccを加えて、5~10分浸水する。
    ラップをふんわりかけて、電子レンジで10分ほど加熱する。
    (途中で一度出して混ぜる)
  ③ ②に砂糖、塩少々を混ぜてラップをかけて、蒸らしておく。
    やや小さめを4個(中が道明寺、周りがあんこのもの)、
    やや大きめを8個(中があんこ、周りが道明寺)
    まとめておく。
  ④ 4個は、中が道明寺が周りをあんこにして、ラップで形作る。
    8個は、中があんこで、周りに道明寺、になるように丸く形作り、
    うち4個はきなこ砂糖、4個には、黒ごま砂糖をまぶす。

※ あんは、ラップではさんで、めん棒(ラップの芯)でくるくるとのばすと
  均等に薄くなります。
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カボチャでチャチャチャ~♪

珍しいかぼちゃ、そうめん南瓜を紹介したのは、
8月の終わりのことでしたか…
      ↓
そうめん!かぼちゃ

かぼちゃ第二弾は、こちらです。
SOMEN
ひょうたん型でひょうきんな外観。
バターナッツ南瓜です。

断面いきます。
SOMEN CUT
何かに似ている…?!
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七福神の福禄寿!?

いえ、顔の中心にある…
SOMEN3
そう鼻です。どう見ても鼻?!
眉毛がないと変でしょうか。
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ちょっと顔がこわばってる。
にこやかにいってみよう~♪
SOMEN2

食べ物で遊んではいけません。。。
(中学生の娘作か、はたまた、中年の私作か?)

さておき、本題に戻ります。
このバターナッツ南瓜を半分使い、まずはプリンを作りました。
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大きく作って切り分けて頂きます。
かぼちゃの甘さと、カラメルのほろ苦さが絶妙の
やわらかな口あたりのプリンです。
こうくると「かぼちゃプリン」と言うよりも
「パンプキン・プリン」!の方が似合いそうですね ♪

そして、かぼちゃの皮は、捨てずにきんぴらに!
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バターナッツ、残り半分で、スープを作りました。
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なめらかなポタージュではなく、
ところどころ、かぼちゃの形が残ってる田舎風のスープ。
形は残ってるけど、口に入れるとくずれる、
かぼちゃの存在感たっぷりのスープ。
こちらは、パンプキンスープ というより、かぼちゃのスープ。

クルトンがわりに、かぼちゃの種を炒ったものをトッピング。
これは種違いです。(違う「かぼちゃ」の種です!と強調!)
この種は、こちらのかぼちゃの種。
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ミニサイズのすずかぼちゃ。
こちらは、生で食べられる珍しい南瓜。
歯ごたえはキュウリ、味はカボチャ!
上のスープのお隣、浅漬けにしました。

すずかぼちゃは、サクサク切れて、種もワタもやわらかく
全部、そのままでも食べられます。
今回は、種はから炒りしてスープのクルトンに。
ワタは、わずかだったので、スープに投入して一緒に煮込みました。

個性的な南瓜がどんどん登場して、
南瓜好きとしては嬉しい限りです!

栄養たっぷりで美味しいかぼちゃ。
冗談でも、どてかぼちゃ、なんて言葉は使うまい。。。


◆ かぼちゃの田舎風スープ
【材料】(約4人分)
    バターナッツ南瓜 1/2個、 玉ねぎ 小1個、 ごま油・サラダ油 各大さじ1、 
    水 1カップ、  牛乳 2カップ、  塩、こしょう、酒 各適宜、
    白ねりごま 大さじ1

【作り方】 
  ① 南瓜は、種とワタをとり、皮もとり、1cm幅に切る。 
  ② 玉ねぎは、繊維に直角に薄切りにしてから、粗く刻む。
  ③ 鍋に油を熱し、玉ねぎを炒める。軽く塩をして、しんなりすると 
    ①を入れて一炒めする。
  ④ 酒をふり、グツグツ煮えると、水を加え、煮立つと弱火にして、アクをとり、
    ふたをして10~15分煮込む。
  ⑤ かぼちゃがやわらかくなると、おしゃもじで軽くつぶしながら
    煮る。牛乳を加えて、煮立つ直前に、火を止め、練り胡麻を加え混ぜて、
    塩こしょうで味を調える。

※ バターナッツ以外の南瓜でも同じように作れます。
※ 南瓜は、炒める前に、電子レンジで加熱するとはやく柔らかくなり、
  スピードアップします。
※ ここでは、すずかぼちゃの種をから炒りしたものをクルトン代わりにしましたが、
  南瓜の皮の細切りを油で香ばしく炒めたもの、本物のクルトン、或いは何も
  のせずに・・・自由にお楽しみください。




きごしょ

きごしょ、とは?

唐辛子の葉のことをいいます。
こちら
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よく見ると、
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小さな花も咲いています。
白いかわいい花。

さて、
この唐辛子、もちろん、ちぎり取って調理するのですが、
葉の方も、ちぎり取ります。

取った葉は、下ゆでしてから、たいていただきます。
緑の色を残して、さっとあっさり目にたくか、或いは
佃煮風にしっかりした味にたくか、好みですが、
佃煮風は、色も濃くなり、日持ちがします。

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こちらは、その中間くらいのたき具合、当座煮にしました。

夏の終わりの味です。
おそらく、夏中、実をつけてくれた唐辛子の木を
ぬいたもの(根つきのもあることから察するに)。
御苦労さま~と葉っぱもいただくのでしょう?!

贅沢なイメージの京料理に対して、
京都の一般庶民の食生活は、質素で、始末(倹約)、
物を大切にする精神が生きた「おばんざい」が多いのです。
(いえ、多かった…と過去形にすべきでしょうか)

京都以外で唐辛子の葉を食べる習慣があるかどうか
興味深いところです。

子どもの頃、気になっていたのは、
「きごしょ」って、どんな字書くんやろ? 

ようやくわかってきたのが、
きごしょ←きごしょう=木 胡椒 !

九州名産の「柚子胡椒」
この胡椒が、いわゆる「コショウ」ではなく「トウガラシ」なのと
同じです。

なにはともあれ、
実と葉と両方楽しめて、一枝で二度おいしい♪
きごしょのたいたんは、ほんのり苦みが大人の味。
(と書きつつ、子供のころも好きでした)
ご飯のおともにうれしい一皿です。

(お酒のおともにもよさそうです←下戸の勘)



◆ きごしょのたいたん
【材料】
    きごしょ 約200g、  ごま油 大さじ1、 鷹の爪 1本
    A【酒・醤油 各大さじ2、 みりん 大さじ1.5】
    ちりめんじゃこ 一つかみ、  白炒りごま 大さじ1
【作り方】
  ① きごしょは、よく洗って、ざるにあげ、たっぷり目の熱湯に
    さっとくぐらし、冷水に放ってから、よくしぼる。
  ② なべにごま油、鷹の爪を入れて、①を加えて一炒めする。
    ちりめんじゃこ、Aの調味料を加えて、煮る。
  ③ 汁気がなくなると、味を調えて、ごまを入れて一混ぜして
    できあがり。

※ Aの調味料は目安。お好みの味に仕上げてください。
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