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今日(京)のおばんざい、なぁに。

へんこ山田のスタッフ【ごまりこ】が綴るブログ。
京都に生まれ育って○十年。 (京都弁と大阪弁のバイリンガル?)
小さい頃から、当たり前のように身近にあった 食卓のおばんざい(日常のおかず)や食習慣、 そして風習…そんな京都(ならでは)のひとこまを 大切に残していきたいなぁ~と思う今日この頃です。
日々の暮らしの中、京都のいろいろ、旬、風物、行事、等など、 「食」をからめて、つづっていきたいです。

2012年09月

中秋の名月

今年の中秋の名月は、9月30日です。

中秋の名月 = 十五夜の月。
1年のうち、満月は12回か13回見られますが、
秋の「十五夜お月さん」の満月は別格のようです。

(正確には、中秋の名月が必ずしも満月の日に当たるとは限らず、
1日、2日のずれがあることも多いようです。
ちなみに、今年の中秋の名月は、満月です)


日本では、平安時代の昔から、観月の宴が催され、舟遊びで詩歌が詠まれ、
月を鑑賞する風習がありました。
風流ですね

「名月を とってくれろと 泣く子かな」
この俳句の月も、中秋の名月のことのようです。
一茶が生きた江戸時代、
現代のような電気の明るさがない夜、
闇夜に出る月は、今よりずっと意味の深い、
愛着のある存在だったのでしょうね。

お月見にお供えするものといえば、
里芋、栗、そして、米から作る月見だんごやおはぎ…

昔は、月の満ち欠けによる暦をもとに、
農作業が行われてきました。

実りの秋、収穫された農産物をお供えして、
農耕に役立ってきた「月」へ感謝の気持ちをこめるためにも
「中秋の名月」は受け継がれてきたのかもしれません。

今年の中秋の名月は、大型の台風が近づいていて、
お天気が懸念されます。
台風のシーズンのこの時季、昔から天気がよくなかったようで、
江戸時代の書物には
「中秋の名月、十年に九年は見えず」
というように書かれているそうです…

十五夜が曇りで、ほの明るい夜空のことを
「無月」といい、そして、
雨天となり、どこか薄く月影のあるのを
「雨月」「雨名月」などと呼ぶそうです。

今年、名月は見えないかもしれませんが、
台風が大禍なく過ぎてほしいものです。

satoimo3
中秋の名月の別名、「芋名月」
この芋は、この時季が収穫期の里芋のこと。
こちらは、里芋を使った、お団子のようなお菓子です。

◆ 里芋の揚げだんご
【材料】(8~10個分)
  里芋 約200~250g(正味)、 砂糖 30~40g、 塩 少々
  片栗粉・薄力粉 各10g
  (つぶ)あん 100g、 黒練りごま・黒すりごま 各大さじ1~2、
  ごま油(揚げ用) 適宜

【作り方】
  ① 里芋はよく洗って、皮のままふんわりラップをかけ、電子レンジで
    加熱する(6~7分、やわらかくなるまで)。
  ② 皮をむき、ボウルに入れてつぶし、砂糖、塩を加えて混ぜる。
    粉も加え混ぜ、ラップして電子レンジで1分半~2分加熱する。  
  ③ あんに、練りごま、すりごまを加え混ぜて8~10等分して丸める。
  ④ ②を8~10等分して、ラップの上に平たくして③を芯にして丸く
    形作る。
  ⑤ 片栗粉(記載外)をまぶして、170~180℃に熱したごま油で
    薄く色づくまで揚げる。

※ 揚げる時、片栗粉をまぶす代わりに、白ごまを全体につけて揚げても
   香ばしくて美味しいです。

satoimo1
電子レンジで柔らかくなるまで加熱すると、
皮はスルッとむけます。

satoimo2
ラップを使うと形作りやすいです。

satoimo4

これは???

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いきなりですが、
上の写真の白い物体、ある物の一部分なのですが、
何だと思いますか?

白くて丸い・・・

――ピンポン球?!
   …質感が違いますね。
     それに、少しいびつですし…

――白のスマートボール?!
   …そんな大きいものではありません。
    片手におさまるくらいです。

――丸い消しゴム?!
   …文房具ではありません。

ここは おばんざいブログ、食材です♪

――ゆで卵!?!
   …惜しい!  
   というのも変ですが、卵とは共通点があります。

   卵ではないのですが、
   eggという言葉に関係があるのです。。。

   さて、正解はこちら。
       ↓
       ↓
       ↓

1white

      ↑
なす…白なす です。

白っぽいなすは見たことがありましたが、
こんなゆで卵みたいなつややかな白いなす、
私は初めて目にしました♪

英語でなすが egg‐plant と呼ばれていること、
今までピンとこなかったのですが、
この白いなすを見て、大きく納得しました。

日本のなすは、形こそ、いろいろあります。
一般的な千両なす。京野菜の賀茂なすに代表される球形の丸なす。
細長い長なす。お漬物で有名な大阪の水なす。小さい小なす。
…どれも、つややかで美しい紫紺色。
1kamo
(賀茂なす)

海外ではなすも多彩、
色々な色のナスがあるようです。
白いナス。緑のナス。赤っぽい色のナス。縞模様のナス…。

1green
(緑なす)

なす好きの私、この夏は、白なすや緑なすでも
なす料理を楽しんでおりました。
(種類によって、かたさや食感は違えども、
 味には大差がないように感じたのですが。。。)

さて、なすといえば、夏野菜のイメージが強いですが、
収穫時期が長く、秋にも路地ものが出回ります。
「秋なすは嫁に食わすな」という諺があるくらいですし…

この諺、
美味しい秋なすを(憎らしい?)嫁に食べさすのはもったいない、あるいは、
秋なすは、体を冷やすから[大事な]嫁に食べさせるな、あるいは、
秋なすは、種が少ないので、嫁が子供に恵まれなくならないように…
等など極端な解釈があるようです…

それはさておき、
涼しくなったとはいえ、日中は暑さが残る中、
もう一皿ほしい!という時に
電子レンジを使って、簡単手軽にできる
我が家の人気なすメニューを紹介いたします。

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ご飯のおかずにも、肴にもなる10分(以内)クッキングです。

◆ なすの香味ごま和え

【材料】
    なす 3~4本、 ごま油 大さじ3、 白ねぎ 5cm位
    生姜 1かけ、 にんにく 1かけ、 みょうが 1個(大きめ)、
     A【醤油 大さじ1、砂糖・みりん 各小さじ1/2、米酢 大さじ1】
       オイスターソース 大さじ1、金ごま油 小さじ2、白すりごま 大さじ1】 
   
【作り方】
     ① なすは、1.5~2cmに切って、すぐごま油をかけて混ぜ
       ラップをして電子レンジで加熱する。(5~6分)
     ② 白ねぎ、生姜、にんにくは、みじん切りにして、Aの調味料と
       混ぜておく。
     ③ ①の水分をとり、②で和える。器に盛り、みょうがの薄い
       小口切りを天盛りにする。

敬老の日に

九月十七日。
今年は、第3月曜に当たっているので、
9月17日が敬老の日です。

「敬老の日=多年にわたり社会に尽くしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」
ということが趣旨とされています。

さて、敬老の日といえば、何年か前まで、
9月15日に決まっていました。

ハッピーマンデー制度…
(…月曜を休日とすることで、土曜・日曜と合わせて3連休にする)
の導入によって10年前から変わったわけですが、
第3月曜ということは、9月15日から21日まで
その年その年によって、敬老の日が変動するのです。

毎年変わるのはややこしいし、
なにより、敬われるべき老人の方々にとって、わかりにくい
のではないか…と、かねてから疑問視していました。

が、3連休になることで、離れて暮らしている
おじいちゃん、おばあちゃんに会いに行くいい機会になる♪
ということを考えれば
良き変更、とも受け取れますね。

「物は考えよう」…です。
うちのおばあちゃんが、よく言っていたことを思い出しました…
 (ここに書いている京のおばんざいや京都の風習のことは
  おばあちゃんから受け継いだものが多いのです。。。)


さてさて、なにはともあれ、
敬老の日の前後、こんなに残暑が厳しかったでしょうか?
日中は、陽射しも強く、ほとんど真夏の暑さ…

まだまだ口当たりのいい冷たいものを身体が欲します。
夏(休み)用の乾麺、そうめんや冷や麦が残っているご家庭も
多いのではないでしょうか。
冷たい麺に麺つゆ、という食べ方には飽きてしまって…
という声もよく聞くので、ひんやりした、そして、ちょっとコクのある優しい味の
豆乳と胡麻ベースのたれをかけていただく 冷やし麺をご紹介いたします。

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マイルドな豆乳に、風味豊かな胡麻が加わったたれが絶妙で
体にやさしい・美味しい・ヘルシーな献立。
おじいちゃん、おばあちゃんとご一緒に、お好みの具を
トッピングして召し上がってみてはいかがでしょうか。

同じ食卓を囲むことで、食卓発の会話から、
世代を超えて、いろんな話がはずむといいですね。


◆ 冷やし胡麻だれ豆乳めん
【材料】(約4人分)
  そうめん(冷や麦、細うどん等乾麺)400g、 豆乳 600cc
  白すりごま 大さじ3、 白練りごま 大さじ4~5、 ごま油 大さじ1~2
  白みそ 大さじ1、 砂糖・うす口醤油 各適宜、 だし(濃い目)約100cc
  油揚げ 1枚、 具(青ねぎ、プチトマト、ゆでたカラーピーマン、ゆで卵等)
  白ごま 適宜、 ごまスコ
  
【作り方】
  ① ボールに、すりごま、練りごま、白みそ、砂糖を入れてよく混ぜ、だしを
    少しずつ加えて、のばす。  
  ② 醤油、ごま油を混ぜ、豆乳も加えてよく混ぜ、味を調え 冷やしておく。
  ③ 油揚げは短冊切りにして、フライパンでカラッとするまでからいりし、
    冷ましておく。
  ④ そうめんはゆでて流水で洗ってザルにあげておく。
  ⑤ 器にそうめんを入れて、上に食べやすく切った具(ゆで卵、プチトマト、
    ピーマン、ねぎ)をのせ、③の油揚げものせる。
  ⑥ ②のたれをかけ、ごまを散らす。
  ⑦ 仕上げにごまスコをかけると、豆乳ベースでごまの香り高く優しい味
    のたれに、辛みと酸味のアクセントが加わり、
    旨みもワンランク、アップ~♪するのです。

  ※ ①の時点で固まりがあるときは、電子レンジで少し加熱して
    よく混ぜて、均一にする。
  ※ 具は、きゅうりの千切り、ゆでオクラなど、お好みの野菜でどうぞ。

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油揚げは、からいりすると、カリっとした食感とこんがりした風味で、たれと相性抜群です。

重陽の節句

九月九日は、重陽の節句です。

節句といえば、三月三日の上巳(じょうし)の節句、五月五日の端午の節句
が有名ですが、
一年には、五節句があります。

あとの二つは、
一月七日の人日の節句、
七月七日の七夕。(七夕の節句、とは言わないのですが…)

重陽と呼ばれるのは、
縁起の良い奇数(の数)の最大数「9」がなることから、
と言われています。

節句の「節」というのは、節分の「節」と同様、季節の変わり目のこと。
そして、
季節季節の旬の植物から生命力をもらい邪気を祓います。

それぞれの節句では、植物が行事と関係しており、

一月七日は七草、
三月三日は桃、
五月五日は菖蒲、
七月七日は笹、
そして
九月九日は菊。…なので、
またの名、菊の節句と呼ばれています。

かつては、長寿を願って、菊の花を飾ったり、
菊の花びらを浮かべた酒を酌み交わして祝ったりしていたそうです。
が、現在では、他の節句と比べて影が薄いです。

節目節目の行事には、家族で、お祝いの料理をいただいたり、
昔の日本人の暮らしや習慣を受け継いで、
季節や人生の節目を大切にしていきたいものです。

とは言っても、菊の節句には、他の節句のような、
お決まりの食べ物がないようです。
そこで、菊にちなんだごちそう、
菊の花に見たてた「もち米のしゅうまい」を作ってみました。

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◆ もち米しゅうまい
【材料】(約20個分)
  もち米 約1カップ、 鶏ひき肉 200g、 海老 50g、 塩こしょう 少々
  玉ねぎ 小1/4コ、 長ねぎ 10cm位、 生姜 1片、 片栗粉 大さじ1
  A 【(紹興)酒 大さじ1/2、 醤油・ごま油 大さじ1、水 大さじ1.5
     砂糖・オイスターソース 各小さじ1/2】
  ごまらぁ油
  
【作り方】
  ① もち米は洗って3時間~半日くらい水に浸け、ザルに上げておく。
  ② 玉ねぎと長ねぎはみじん切にして、片栗粉をまぶしておく。
  ③ 鶏ひき肉にあらく刻んだ海老、塩こしょう、生姜のみじん切を加えて練る。
    Aを入れ粘りが出るまで混ぜて、①を加え混ぜる。
  ④ だんご状に丸めて、①の米を周りにまぶす。s
  ⑤ 15分くらい強火で蒸す。
  ⑥ 器に盛り、好みで辛子、ごまらぁ油を添えていただく。
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