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今日(京)のおばんざい、なぁに。

へんこ山田のスタッフ【ごまりこ】が綴るブログ。
京都に生まれ育って○十年。 (京都弁と大阪弁のバイリンガル?)
小さい頃から、当たり前のように身近にあった 食卓のおばんざい(日常のおかず)や食習慣、 そして風習…そんな京都(ならでは)のひとこまを 大切に残していきたいなぁ~と思う今日この頃です。
日々の暮らしの中、京都のいろいろ、旬、風物、行事、等など、 「食」をからめて、つづっていきたいです。

2013年09月

なすのしぎ焼き

九月も 残りわずかとなり、
朝夕はめっきりと涼しく 過ごしやすくなりました。
とりわけ、夕暮れ時の心地よいこと。
澄んだ空にさわやかな風、虫の声、西の山際に沈みいく太陽…
日本の秋の夕暮れは、情緒があります。

清少納言の『枕草子』には「秋は夕暮れ…」  
と書かれていますし、
和歌には、三夕の歌もあります。

三夕の歌とは、新古今集の中、
「秋の夕暮れ」で結んだ三首の名歌です。

その一つ、西行の詠んだ歌
「心なき 身にもあはれは 知られけり
    しぎ立つ沢の 秋の夕暮れ」

しぎは「鴫」、水辺の鳥なのですが、
料理名に「しぎ」を使ったものがあるのを
ご存じでしょうか。
(と、やっと本題(?)に入りました)

「なすのしぎ焼き」
なすに油を塗って焼き、練りみそを塗った料理です。
あるいは、なすを油で炒め、みそで味つけした料理をいうこともあり、
なすと一緒にピーマンを調理することも多いようです。

決して、しぎ(鴫)を使ってはいません。が、
しぎ焼き、しぎ煮、鍋しぎ、とも呼ばれます。

田楽とほとんど同じ!ようですが、
田楽は丸なす(賀茂なすのような)
しぎ焼きは、細めのなす…というイメージです。

へたの付いたナスの形が、くちばしが細長い「しぎ」に
似ていることに由来する、という説もあるそうですから。

(しぎ[鴫]…ウィクショナリー (Wiktionary)
           より画像お借りしました)
 sigi



   



なにはともあれ、この季節、実がしまって味のいい
秋なすを使って、しぎ焼きを作ってみました。

切り口にごま油をぬって、電子レンジ加熱することで、
時短で、やわらかく風味よく仕上がります。
練りごま、すりごまも加えた 胡麻みそが、香ばしくコクがあります。
004_







ヘタを残しておくと、「鴫」焼きらしい外観でしょうか。
そういえば、がんもどき(雁もどき)も精進なのに
鳥の名前、雁が入っていました。

◆なすのしぎ焼き
【材料】(約4人分)
  なす 4本、 ごま油 小さじ8、 とうがらし(またはピーマン)適宜
  A [ みそ 大さじ2、  酒、みりん、(白)練りごま 各大さじ1/2、
     砂糖大さじ1] 白すりごま 適宜 
【作り方】
  ① なすは縦二つに切り、皮目に切り込みを入れる。
    切り口にごま油を小さじ1ずつ、スプーンで塗り、
    電子レンジで1切れ1分加熱する。(合計8分)
  ② Aの材料を混ぜて、電子レンジで加熱して、
    水分をとばし、ぬりやすいかたさに練っておく。
  ③ フライパンにごま油を入れ熱し、①のなすを皮目を下にして
    弱火で焼く。横で、とうがらしも炒める。
  ④ なすの上に②のごまみそをぬり、すりごまをちらす。

※ 最後にグリルでさっと表面に焼き目をつけても、香ばしくておいしい。
※ Aは、みその味によって、調味料を好みの味加減にしてください。

【今回使用したのはコチラ】


白ごま油275
(白)ごま油



ねり白150
白練りごま







すり白
すりごま(白)








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雑穀おはぎ

秋のお彼岸です。
今年は、9月20日に彼岸の入りで、
9月26日が彼岸明け。
まん中にあたる、9月23日が秋分の日です。

秋分の日は、天文学の計算によって 決まりますが、
今後しばらくは、だいたい9月23日で
うるう年にかぎって9月22日 になるようです。

さて、お彼岸といえば…
暑さ寒さも彼岸まで。 お墓参り。そして食べ物は
おはぎ(ぼたもち)。

「おはぎ」と「ぼたもち」

① 春の牡丹の頃は「ぼたもち」で、秋の萩の頃は「おはぎ」
② 粒あんのものが「おはぎ」で、こしあんのものが「ぼたもち」
③ 大きいのが「ぼたもち」で、小ぶりなのが「おはぎ」
…諸説あるなか、
おそらく①の季節の花になぞらえ、呼び名が変わる、というのが
一番納得できるのでは… と前にも書いたのですが、
②の案(餡?)も、面白いのです。

というのは、
小豆は、秋に収穫するので、春彼岸には、冬を越して皮が硬く
なった小豆を使うことになり、硬い皮は食感が悪いので、
皮を取って「こしあん」にする。一方、秋には、収穫したばかりの
皮も柔らかい小豆を使うので、皮ごとつぶした「粒あん」をつかう。

なるほど…!

さらに、「おはぎ」 「ぼたもち」以外にこんな別名もあるのです。

「夜船」と「北窓」 
どちらも和菓子の名前とは思えません。

杵を使って本格的にお餅つきをしなくても、静かに作れることから
(お餅なのに)いつ、(搗)いたのかわからない
  ↓
(夜の闇に紛れ)いつ、(着)いたのかわかない
  ↓
「夜船」。これは夏の呼び名。夏の夜、静かに船着き場に着く船…。

(餅つきをしなくてもいいので)つき(搗き)を知らない
  ↓
(北向きの窓からは月は見えないため)つき(月)を知らない
  ↓
「北窓」。これは冬の呼び名。冬の寒空に、
東から上り、西に沈む月は、北の窓からは見えない…。

春夏秋冬で名前が変わる、四季に恵まれた日本の
風雅と遊び心ですね。

さて、わが家の今年のおはぎは、雑穀を混ぜ込んだ
雑穀米で作って お供えしました。
もちもち食感の中に、ぷちぷちした歯ごたえと香ばしい
風味。

014_



















雑穀入りのご飯だと、あんが上手く包めなくても
失敗に見えず、作りやすいのも嬉しいです。

◆雑穀おはぎ
【材料】(約20個分)
    もち米 2合、 うるち米 1/2合、 雑穀40g
    黒ごま 大さじ2  砂糖・塩 各少々、
    (粒)あん 300gくらい
【作り方】
  ① お米と雑穀は洗って、ザルにあげてから、2時間ほど水に浸ける。
    黒ごまも混ぜて 炊飯器で炊く。10分ほど蒸らして、
    ボールにうつし、  砂糖と塩を全体にふり入れ、すりこぎや麺棒で、
    半つぶしにして丸めておく。
  ②(粒)あんは、1個15~20gくらいに丸めておく。 
  ③ ラップに①をおいて平らに広げ、②のあんを包む。
 
※ もち米とうるち米の配合は、お好みで調整してください。
  うるち米が入ることで、かたくなりにく、食感に変化がつきます。
※ 雑穀は、お好みのブレンドのものを。ここで使ったのは、
  黒米、小豆、もちきび、もち粟、ひえ、押麦、大豆の七雑穀です。


■ 粒あん(作りやすい分量)
小豆 300g、 砂糖300g、塩 少々
① 小豆は洗って、たっぷりの水を加えて煮立てて、ゆでこぼす。
 (2回くりかえす)
② 再びたっぷりの水を加えて沸騰させ、中弱火でアクをとりながら炊く。 
  指でつぶれる位に柔らかくなると、煮汁を捨て、砂糖を3度に分け入れて
  水分をとばしながら煮る。
③ 仕上げに塩少々を入れて混ぜ、しっかり冷ます。

黒水羊羹~敬老の日に

きょうは、9月の第3月曜日、
敬老の日~老人を敬愛し、長寿を祝う日です。

日本は世界一の長寿国。
昨年 2012年の日本人の平均寿命は
男性が79.94歳、女性が86.41歳だそうです。

長寿を祝福するお祝いは、
還暦(満60歳)、古稀(70歳)、喜寿(77歳)
傘寿(80歳)、 米寿(88歳)、卒寿(90歳)
白寿(99歳)
…と続きます。(還暦以外は、数え年齢で祝うことが多いです)

かつては、還暦さえ、まれで大変おめでたいことと
されていましたが、今では、60歳代といえば、
老人というのが申し訳ないほど元気で若々しい方が多いです。

戦前、日本は結核などの病気で、子供や若者も命を
落とすことが多く、そのせいで、平均寿命が短かったようです。

寿命が延びたのは、医学の進歩の力によるものですが、
食事の充実による栄養状態の改善も大きいようです。

長寿、そして健康のキーワードは
「孫は優しい」
=ま・ご・は(わ)・や・さ・し・い
食材の頭につく文字です。

ま(まめ)→→ 豆(良質のたんぱく質)
ご(ごま)→→ 胡麻!!
わ(わかめ)→海藻類(食物繊維、ミネラル)
や(やさい)→ 緑黄色・淡色野菜(ビタミン、ミネラル)
さ(さかな) → 魚介(DHA、EPA)
し(しいたけ)→きのこ(ビタミンD、低カロリー)
い(いも) →→ いも類(食物繊維、ビタミン)

ごまには、老化の原因となる活性酸素を減らし、
生活習慣病などを予防する効果があります。

なにはともあれ「まごはやさしい」食材を中心に
バランスのとれた食生活を送り、元気で長生き!を
目指しましょう。

敬老の日に、黒ごまを使い、ヘルシーな水羊羹を
作ってみました。
少な目の寒天で、口当たりがやわらかく、
ほのかにごま香る水羊羹です。

とても簡単で、固まるのも早く、手軽にできるデザート、
(作るのに15分、固まるのに、15~20分)
あっという間に出来上がるので、ぜひお試しください。

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◆ 黒水羊羹
【材料】(約4人分)
  黒練りごま 20g、  黒砂糖 10g、 ゆで小豆 210g(小1缶) 
  粉寒天 1g、 水 240cc、 塩 少々 (お好みで ラム酒 少々)
【作り方】
 ① 鍋に水をいれ、粉寒天を振り入れて混ぜ、弱火にかけ、
   へらで混ぜながら、沸騰してから2分ほど火にかける。
 ② 弱火のまま、黒砂糖、練りごまを入れて煮溶かし、ゆで
   小豆と塩を加え、混ぜながら、4~5分火を通す。
 ③ ラム酒を加え混ぜ、火から下ろし、混ぜながら少し冷まし、
   さっと水を通した(ガラス)器に流す。
 ④ 冷蔵庫で冷やしていただく。

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※ 器に流す前に こすと、なめらかな口当たりになります。
※ ラム酒またはブランデーなどお好みで、小さじ1くらい。
※ かなりやわらかめの口当たりです。
  型に入れて切り分けたい場合は、粉寒天を2gにしてください。


【今回使用したのはコチラ】

ねり黒150練りごま(黒)










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おもてなし

2020年の東京オリンピック開催が決定しました。
昨日は、そのニュースで持ちきりの一日でしたね。

日付けかわって、今日は、一時どうなるのかと気をもんだ
レスリングの残留決定も決まり、ほっと一息。
ただ、残念ながら、野球、ソフトボール、スカッシュは落選。
悲喜こもごもです。

東京五輪開催による経済効果で国民の生活がうるおい、
次世代への夢と希望が拓かれて、そして、
日本が前に進み、過去の事故や災難、失敗や過ちで失ったものを
取り戻していくことを望むばかりです。

開催されるまで7年、汚染水の問題や、原発、電力の問題が、
しっかり解決していくことを切に願います。

さて、プレゼンテーションの様子を、報道番組で見て、
いろいろな方々の素晴らしいスピーチに感動しましたが、
なかでも、笑顔を絶やさず「おもてなし」の心をアピールした
滝川クリステルさん、素晴らしかったです。

「おもてなし」、改めていい言葉やなぁ~としみじみ思いました。
私が「おもてなし」という言葉でイメージするのは、おもに、
お客さまをお招きして「食」の時間を共にするときでしょうか。

食卓には、日本の四季が感じられる、
旬のものや行事にかかわるもの、
ヘルシーな素材を使ったもの…等など。

きょう九月九日は、五節句のひとつ、重陽の節句。
菊の節句にふさわしい菊の花をかたどった
菊花焼売をつくってみました。

菊の節句の日はもちろん、菊の花の時季の食卓に
いかがでしょうか。

高野豆腐を混ぜ込んだ焼売だねは、ふんわりした食感で
ヘルシー。
家族だんらんの食卓に、おもてなしにも、どうぞ。

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◆ 菊花焼売
【材料】(約25~30個分)
  豚薄切り肉100g、 むき海老 70g、  高野豆腐3個、 塩こしょう 少々
  (青)ねぎ 3本、 片栗粉 大さじ3、 生姜 1片、
  A 【酒・醤油・ごま油 小さじ2、砂糖 小さじ1/2】
  B 【卵4個、水どき片栗粉(水大さじ2+片栗粉小さじ1.5)
    みりん 大さじ1/2、 酒・塩 各少々】 ごま油 適宜
つけだれ【ポン酢にごまらぁ油を混ぜたもの】 
  
【作り方】
  ① 錦糸卵を作る。Bの材料を混ぜて、ごま油で薄焼き卵を作る、
    細切りにする。
  ② 高野豆腐を表示通りにお湯に浸けて戻し、ポロポロにくだく。
  ② 豚肉と海老を粗く刻み、塩、こしょう、生姜おろしを加えてよく練る。
    高野豆腐とAの調味料を刻んだねぎを混ぜる。
  ④ 錦糸卵をバットに広げ、②のタネを一口大に丸めて落とし、
    全体に錦糸卵ををまぶす。
  ④ 蒸し器で10~15分蒸す。
  ⑤ つけだれを添えていただく。


重陽の節句のことは、昨年、一昨年の9月9日のページに
少し説明をしております。
      ↓
菊の節句~菊花しゅうまい(焼売の皮を細切りにしてまぶした焼売です)

重陽の節句~もち米しゅうまい(もち米を全体にまぶした焼売です)

【今回使用したのはコチラ】

金ごま油290
金ごま油






ごまらあ油60 
ごまらあ油









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