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今日(京)のおばんざい、なぁに。

へんこ山田のスタッフ【ごまりこ】が綴るブログ。
京都に生まれ育って○十年。 (京都弁と大阪弁のバイリンガル?)
小さい頃から、当たり前のように身近にあった 食卓のおばんざい(日常のおかず)や食習慣、 そして風習…そんな京都(ならでは)のひとこまを 大切に残していきたいなぁ~と思う今日この頃です。
日々の暮らしの中、京都のいろいろ、旬、風物、行事、等など、 「食」をからめて、つづっていきたいです。

2014年06月

夏越の祓~水無月豆腐

六月も今日で終わり、
夏越の祓(なごしのはらい)の神事の日です。

「夏越の祓」
「水無月の祓」とも呼ばれ、一年の折り返しにあたる六月三十日に、
半年の穢れや罪を祓い、残り半年の無病息災を祈願する行事です。

夏越の祓では多くの神社で
茅の輪くぐり(ちのわくぐり)が行われます。

茅(チガヤ)でできた大きな輪をくぐって
厄除け、無病息災を祈願する風情のある伝統行事です。

こちらは松尾大社の大きな茅の輪です。
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6月28日から30日までが、茅の輪くぐりができる期間。
この写真を撮ったのは27日、
しつらえてあったのですが、残念ながらくぐることが出来ませんでした。

こちらは、京都駅近く文子天満宮のやや小ぶりの茅の輪。
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こちらは、はやくからしつらえてあり、くぐることができます。

神社によって、20日頃から茅の輪をくぐれるところ、
30日だけのところ、7月1日までのところ、様々の
ようです。
茅の輪の大きさや色や太さも神社によって いろいろ。
そして、たいていの神社では30日に夏越大祓の行事が
執り行われています。

この「茅の輪くぐり」の起源をひもとくと…

昔むかし、スサノオノミコトが旅の途中、一夜の宿を借りようと、
蘇民将来・巨旦将来という兄弟に頼みました。
裕福だった弟(巨旦)は断ったけれど、貧しい兄(蘇民)は
スサノオを招いて、粗末ながら精一杯のもてなしをしました。
後に再訪したスサノオは、兄の蘇民一家に「茅の輪」を授けられ、
そのおかげで、疫病が流行したときに 蘇民一家だけが
無事で災難をまぬがれることが出来たそうです。
それから、茅の輪は疫病退散、無病患災のシンボルとなったとか。

さて、六月三十日といえば、京都で「水無月」という和菓子を食する日。
半年、無事に過ごせたことを感謝し、暑気払いと厄除けを祈願して、
いただくのです。

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上にのった小豆は魔除けの意味、
三角の形は暑気を払う氷を表している
といわれています。

この和菓子の水無月を模して、
簡単にできる胡麻豆腐に似たものを作ってみました。
わらび餅粉を使って、わらび餅をつくる手軽な手順です。
もちっとした食感、胡麻の風味、是非おためしください。

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◆水無月豆腐
【材料】(卵豆腐の型1台分〈15×13.5cm〉)
     白練りごま 40g、 わらび餅粉 50g、
     豆乳 400cc、 うす口醤油・みりん・塩・砂糖 各少々
     黒豆水煮 約30粒、
     たれ【 だし 50cc、みりん・醤油 各大さじ1、酒 小さじ2】

【作り方】
     1.鍋に、たれ以外の材料を全部入れて ひと混ぜして
       中火にかけ、木べらでよく練る。
     2. とろみが出ると、火を弱めてしっかり混ぜて、まとまって
       鍋肌から離れやすくなると火をとめる。
     3. 水でぬらした型に 黒豆をちらし、その上に②を流し入れ
       冷やし固める。
     4.3を切り分け、たれの材料をさっと煮立てて冷ましたもの
       をかけ、わさびを添えていただきます。

     ※ 上にのせるのは、小豆の水煮、金時豆の水煮など、
       お好みの豆でどうぞ。

【今回使用したのはコチラ】

ねり白150
白練りごま








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焼きなす! ~ごま油仕立て

六月、夏至も過ぎて、ますます蒸し暑くなってきました。

今年2014はワールドカップの年、
熱く、熱くなって、日本代表を応援していたここ数日でしたが、
残念ながら、日本は決勝トーナメントに進むことができませんでした。
世界の壁は厚く高い。。。

さて、熱さは、とりあえずおさまっていきますが、
暑さの方は、これからが本番!
ますます暑くなる、と思うと今から辟易しそうなのですが、
暑くなって 夏野菜がどんどんと出回ってくるのは
嬉しいことです!

さて、夏野菜の代表の一つ、なすを使って、
ちょっと食欲がない時にお勧めの
焼きなすを作ってみました。

焼きなす。
皮目を、真っ黒焦げに焼いて、熱いうちに皮をむく…。
焼きなす特有の、なんともいえないいい香りが漂う…。

焼いて皮をむくだけ、というシンプルな手順。
新鮮ななすを使う
しっかり焼き、焼いた後になすを水に浸けない
これで、美味しい焼きなすができます。

皮ごと焼くことで、水分が蒸発して、凝縮された味になり、
甘みも引き立つのです。
水につけると、せっかくのなす本来の風味が逃げてしまいます。

熱いうちに表面の焦げた皮をむく。竹串やフォークでむく、
包丁を立ててこするように…いろんな皮の取り方があるようですが、
私はパスタのトングを使っています。

皮がむけると、
冷やして、生姜やかつおを添えて、お醤油をたらしていただくもよし。
そのまま、ザクザク切り、お味噌汁の具にしてもよし。
素麺に付け合せてもよし。

今回は、ごま油で香りよく和えてみました。
ちょっと溶き辛子をきかせて、
とろけるようなやわらかな食感、
ご飯のおかずにも、酒の肴にもなります。

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◆ 焼きなすのごま油仕立て
【材料】(約4人分)
   なす 4本  金ごま油 小さじ4~5  塩・醤油 各少々  
   きゅうり 1本  お好みで 練り辛子 少々
【作り方】
  1.ヘタの周りのひらひらのガクを切り取り、皮目に浅くたてに
    切り込みを入れる。(4,5か所)
  2.焼き網の上になすをのせ、やや強めの中火にかけ表面を焼く。
    (または魚焼きグリルで焼く) 
    ムラがないように、時々転がしながら焼く。
  3.皮全体に焦げ目がつくと、 熱いうちに皮をむく。
    (だいたい7~8分、お箸でかるく押すとすぐへこんで、
    水分がにじみ出るくらい。竹串が「す~~っ」と入るくらい)   
  4.熱いうちに皮をむいてたべやすく裂いて冷やす。
  5.ごま油、塩、醤油であえて、(お好みで辛子も混ぜて)
    薄斜め切りにしたきゅうりの上にのせる。

  ※ お酢を少し混ぜても、あるいはごま油とポン酢を混ぜても…
    お好みの味付けにして、ごま油かおる とろ~り焼きなすを
 お楽しみください。

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【今回使用したのはコチラ】

金ごま油290
金ごま油





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梅雨時を元気に~香味ごまねぎだれ

梅雨入りの声はしたものの、
雨らしい雨が降らず、落ち着かない空模様がつづく
六月の京都です。

春から、梅、桜、つつじと、絶え間なく花の見頃がつづきましたが、
梅雨時といえば、紫陽花の花。

先日、京都に数ある紫陽花の名所の中、
宇治の三室戸寺に出かけました。

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西国十番札所である三室戸寺、境内に広がる大庭園は5000坪だとか。
甲子園球場よりも広い空間、色とりどりの紫陽花の花が、
杉木立の間を埋め尽くしていました。

うす紫色の紫陽花らしいアジサイ
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造花のような印象の紅色のアジサイ
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清楚な白いアジサイ
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ガク(額)ブチに入っているように見えるから? それとも
ガク(萼)が発達したから?…華やかなガクアジサイ
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(漢字では額紫陽花です)

10000株、約30種の紫陽花に圧倒されます。
6月2週目からの土曜、日曜(21、22、28、29)の夜はライトアップされます。
薄闇の中、幻想的に浮き出す紫陽花も見事な眺めでしょう。

■三室戸寺 紫陽花園  [~7月13日(日)]
(詳しくは・・・三室戸寺

紫陽花の見どころはほかにも…。

■大原三千院 あじさい祭 [~7月上旬]
(詳しくは・・・三千院

■藤森神社 紫陽花苑 [~7月上旬]
(詳しくは・・・藤森神社

■善峯寺 白山あじさい苑 [~7月上旬]
(詳しくは・・・善峯寺
 

そして、
この時季限定で、珍しい沙羅双樹の花が公開されるのが
妙心寺東林院です。

「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす」
有名な『平家物語』の冒頭の部分に出てくる花、沙羅双樹。

沙羅双樹は、お釈迦さまが入滅されたとき傍らに咲いていたと言われ
仏教ともゆかりの深い植物です。

●妙心寺東林院 沙羅の花を愛でる会 [~6月30日(月)]
(詳しくは・・・東林院


けだるさを感じる時季、色とりどりの紫陽花を見ていると
元気が出ます。

そして、梅雨時の蒸し暑い季節には、
食欲をかき立てる献立がいいですね。
香ばしいごまと香味野菜の風味香る、ちょっと酸味のきいたたれ、
鶏肉をパリパリっと揚げ焼きにしたところにかけて いただきます。
元気が出る一皿。お試しください。

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◆ パリパリチキンの香味ごまねぎだれ
【材料】(約4人分)
   鶏もも肉大1枚  下味(酒大さじ1、塩こしょう少々)
   片栗粉 適宜  ごま油 大さじ3
   A【長ねぎ(みじん切り)1/2本、 にんにく(細かいみじん切り)1かけ
    生姜(みじん切り) 大1かけ、 醤油・酢・砂糖 大さじ3、 
    水・酒・金ごま油 各大さじ1、白すりごま 大さじ1~2】
    青味野菜

【作り方】
  1.たれの材料Aをすべて混ぜ合わせ、少しおいて味をなじませる。

  2.鶏肉は厚い部分に包丁を入れ観音開きにし、厚みを均一にし、
    下味をまぶしておく。

  3.フライパンにごま油を入れて熱する。下味のついた鶏肉に
    片栗粉をまぶし、皮目から入れて、中弱火でじっくり揚げ焼きに
    する。こんがり焼き色がつくと返して焼き、火を通す。
  
  4.切り分けて、器に盛り、1のソースをかける。

  ※ 香味ごまねぎだれ、蒸し鶏やゆで豚肉にかけても、また
    厚揚げやお豆腐にも、よく合います。

  ※ 青味の野菜は、ここではルッコラを使いました。
    シャキッとしたレタスや、きゅうりのせん切りなども
    よく合います。


【今回使用したのはコチラ】

すり白
すりごま(白)







金ごま油290
金ごま油


白ごま油275
(白)ごま油





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芒種~みょうがで一品

きょう六月六日は、
二十四節気の芒種です。

二十四節気には、
「芒種」の次の「夏至」そして「冬至」のように、
一年で最も昼が長い(短い)ことでよく知られている日。
「春分」「秋分」のように祝日になっている日。

あるいは、「立春」「立秋」「大寒」など、
季節の変わり目や暑さ寒さを実感する日。
(名ばかり…というのも含めて)

その日に行事が恒例化している日…例えば、
こも外しが恒例化している「啓蟄」
動物園で動物への氷のプレゼントをする「大暑」・・・

これらは馴染みのある日だと思いますが、
「芒種」はあまり耳にすることが少ない、
現代の日常生活とは密接でない日です。

芒種の「芒(のぎ)」は、稲などの花に付いている針状の突起であることから、
「芒種」は、稲や麦の種を指し、転じて、稲など穀物の種をまく季節
という意味のようです。
(実際の種まきは、もう少し早い時季ですが…)

毎年、梅雨に差しかかる頃でもありますが、
今年は、昨日までに、日本列島のほとんどの地域が
梅雨入りしたようです。

この時季、急に暑くなり、梅雨で湿度が高まり、
食べ物はいたみやすくなり、体の調子もくずしがち…。

さて、このような時季から旬を迎えるのが、みょうが。
そうめんや冷奴などの薬味として、食卓に登場します。

爽やかで独特の香りのみょうが。
この香りの成分には、発汗、呼吸、血液の循環などの機能を
促す作用があり、身体の熱を冷まし、解毒作用をしてくれる、
この時期にうってつけの食材です。

みょうがを食べると物忘れがひどくなる、という話、
落語や昔話に出てきますが、みょうがにはちょっと迷惑な話です。

この話、お釈迦様の弟子である物忘れの名人から来ています。
その忘れん坊が亡くなって、お墓から生えたのが茗荷であったことから
そういう俗説が生まれたそうです。

が、むしろ真逆で、みょうがには、記憶や集中力をつかさどる脳の部分に
刺激を与え、活発に働かせ成分がある、と言われています。

となると、薬味として、ちょこっと食べるだけでは物足りない、
たっぷりいただきたくなります。
そこで、こんな一品を作ってみました。

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みょうがだけのシンプルなものですが、
金ごま油の香りがみょうがの風味を生かす、オツな味。

とても簡単で、箸休め的な一皿ですが、
これに、豚の冷やししゃぶしゃぶや、かつおのたたきをのせたり、
ささみの茹でたものと和えたりすると主菜にもなります。


◆ 胡麻みょうが
【材料】(約4人分)
  みょうが 5,6個、  塩 少々、 白すりごま 約大さじ2、 かつお節 1パック
  金ごま油 大さじ1~2、 醤油 適宜
【作り方】
  1.みょうがは縦半分に切ってから、細く縦切りにする。
  2.さっと、水にさらして、ザルに上げ、水けをしっかりとる。
    (キッチンペーパーなどで)
  3.ボールに入れて、塩少々、すりごま、かつを節を混ぜて
    金ごま油をまわしかけて器に盛る。
  4.お好みで醤油を添えて、どうぞ。

  ※ みょうがの辛みをさらに抑えるには、2でさっと熱湯を通します。


【今回使用したのはコチラ】

すり白
すりごま(白)







金ごま油290
金ごま油





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