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今日(京)のおばんざい、なぁに。

へんこ山田のスタッフ【ごまりこ】が綴るブログ。
京都に生まれ育って○十年。 (京都弁と大阪弁のバイリンガル?)
小さい頃から、当たり前のように身近にあった 食卓のおばんざい(日常のおかず)や食習慣、 そして風習…そんな京都(ならでは)のひとこまを 大切に残していきたいなぁ~と思う今日この頃です。
日々の暮らしの中、京都のいろいろ、旬、風物、行事、等など、 「食」をからめて、つづっていきたいです。

2016年01月

ごま香る~揚げかまぼこの南蛮漬け

はやいもので、年が明けて四週間ほど経ち、
さすがにお正月気分も、すっかり過ぎ去ったことと思います。

一般的には、「正月」は、三が日や、お正月休みの間、
とされることが多いですが、
「正月」は、一月の別名。
一月一日から三十一日までの一ヵ月が正月です。

ちなみに、
「三が日」は、文字通り、一月一日、二日、三日の三日間です。
元旦である一日は、国民の休日ですが、
二日三日も、官公庁やほとんどの企業で休み、多くの交通機関で休日ダイヤ、
四日からが平日扱いです。
(サービス業、観光業など一部は休日にはなりませんが…お疲れ様です)

そして、「松の内」は、地域によって異なりますが
関東をはじめ、多いのが一月七日まで。
関西は、一月十五日まで。
(ほかに、十日、二十日、という所もあるようです。)

「松の内」とは、正月飾りの一種、松飾りを飾っておく期間のこと。
松を飾って「神を待つ」という意味があり、年神様をお迎えするためのものです。
年神様とは、新年の神様であり、祖先の神様。

お正月の行事は、そもそも、年神様をお迎えするためのもので、
「松の内」は、年神様が家に滞在され、おもてなしをする期間です。

神様にお供えしたものには、霊力が宿ると言われており、
年神様へのお供え物であるお節料理を食し、一年の健康や幸せを祈ります。

最近、お節は食べない、という人が増えていると聞きますが、
いろいろな意味を持つお節料理、後世に受け継いでほしいものですね。

さて、
この年神様ですが、初日の出とともに来られるそうです。

お節料理の中で、日の出を象徴しているもの、
それは紅白の「かまぼこ」です。
赤は、おめでたい色、そして魔除けの意味があり、
白は、神聖、清浄を表しています。

そんなおめでたいかまぼこに、
ちょっと手を加えて、こんな一品を作ってみました。

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「揚げかまぼこの南蛮漬け」です。

「揚げかまぼこ」といっても、
いわゆる「さつま揚げ」のようなものではなく、
ここでは、板についたかまぼこを薄切りにして、揚げたものです。

1~2ミリに薄く切ったかまぼこをごま油であげ、
長ねぎ、にんじん、ピーマンを入れた南蛮酢で漬けた一品…

薄切りのかまぼこを揚げると、とても食感がよく美味しいのです。
表面はカリッとしているのですが、
歯応えがしっかりある、あとを引く食感、そして、ごま油の香り。

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揚げたてそのままでも美味しいのですが、
野菜のたっぷり入った南蛮酢に漬けると、風味がよく
お惣菜風になります。
是非おためしください。


◆揚げかまぼこの南蛮漬け
 【材料】(約4人分)
   かまぼこ 1本、 ごま油 適宜
   長ねぎ 1本、 にんじん 小1本、(赤)ピーマン 1コ、
   A【酢・だし 各大さじ3、砂糖 大さじ1~2、塩 少々、
     みりん・うす口醤油 各小さじ1】
   黒すりごま 大さじ1~2、
   青味(ゆでたスナップえんどうや三度豆、水菜など)適宜
   
【作り方】
  1.かまぼこは薄く切って(1~2mm)、ごま油で素揚げする。
  2.長ねぎ、にんじん、ピーマンは、約5cm長さのせん切りにする。
  3.Aを混ぜてさっと煮立てて、2を漬けておく。
  4.1の揚げかまぼこを器に盛り、3をかける。
    すりごまを散らして、青味を添える。


【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油 

                                                            

すり黒
すりごま(黒)





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寒い日に~ごま香るカレー豚汁

きょう1月21日は、
二十四節気の「大寒」
一年で最も寒い と言われる日です。

暦に合わせたかのように、
暖冬と言われていた今冬の日本列島に
寒気の影響が出はじめました。
京都でも、前日は初雪が積もっていました。
そして、大寒をはさむこの数日、厳しい寒さがつづくという
天気予報です。

大寒のきょうは、
各地で、冷たい海や川に入ったり、滝に打たれたり、
大寒のみそぎや寒稽古などの行事が行われています。
昔から、この日に、身体的、精神的な修行の「寒行」そして、
「仕込み」...日本酒、醤油、味噌、などの仕込みも行われます。

寒の水(寒の時期~小寒から立春まで)、とりわけ大寒の水は、
とても冷たいので雑菌が少ないとされていました。
冷蔵庫がない時代、長期保存に最適な水 と考えられていたのでしょう。

ご家庭で味噌作りをする という方、とりわけ、
初挑戦の方には今がおすすめです。
年中いつでも作れるのですが、この寒い時期に仕込むと、
冬から春夏へと気温が上がっていくにつれ、発酵熟成が進み、
今度は秋に気温が下がったころに食べ頃になるため、
失敗がなく美味しくできるそうです。

さて、
寒~い大寒の日には、あったかメニューで
しんから体を温めてくれるもの、豚汁などいかがでしょう。
汁物とはいえ、具沢山でつくると主菜にもなります。

豚汁が、寒い時期の献立になったり、
寒稽古やスポーツ大会の後に振舞われたりするのは、
豚肉の脂が汁の表面を覆って冷めにくいから、そして、
たくさんの野菜が入ることで栄養価が高くなり、
風邪をひきにくくなるからでしょう。

きょうご紹介する豚汁は、ごま油やすりごまづかいで
ごまの香り高い、そして、
ふわっとカレーが香る、変わり豚汁です。

具は、大根、にんじん、ごぼう、白菜、ブロッコリーに赤ピーマン等など。
あり合わせの野菜、ちょこっと残った野菜など、
冷蔵庫の野菜室を一掃しました。

一般的な具は、豚肉以外では、
大根、にんじん、ごぼうなどの根菜、
キャベツ、白菜などの葉野菜、
里芋、じゃが芋、さつま芋などの芋類、
こんにゃく、
油揚げ、焼き豆腐などの豆製品...等など。
どんな野菜とも相性がいい懐の深さの豚汁です。

食欲をそそる香り、身も心もしっかり温まりますよ。

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◆ごま香るカレー豚汁
 【材料】(約4人分)
   大根 約10cm分、 にんじん小1本、 ごぼう1/2本、
   白菜 約2枚、 ブロッコリー 1/2コ、 赤ピーマン 小1コ、
   板こんにゃく 1/2枚、豚薄切り肉 100g、 油揚げ 1/2枚、 
   生姜 1かけ、 ごま油 大さじ2、 水(だし)3カップ、 
   味噌 約大さじ3、カレー粉 約大さじ1/2、酒・みりん 各大さじ2、
   塩 少々、  金ごま油・白すりごま 各少々
   
【作り方】
   1.具は、食べやすく切る。
     (大根は拍子木切り、にんじんは半月切り、ごぼうは
     薄斜め切り、白菜はざく切り、赤ピーマンと油揚げは短冊切り)
   2.板こんにゃくは食べやすく切り、さっと茹でる。  
     豚肉は食べやすく切る。 
   3.鍋にごま油、生姜の細切りを入れて、炒める。
     香りが立つと、豚肉を炒め、色が変わると、野菜を入れて
     塩少々を入れて、一炒めする。
     (火の通りにくいものから順に、ごぼう→にんじんを先に、
     ブロッコリーは色が悪くなるので、最後の方に加える)
   4.酒、みりんを入れて煮立つと、水を加えて、野菜が柔らかくなるまで
     煮て、味噌を溶かし入れ、カレー粉を加えて、味をととのえる。
   5.器によそい、金ごま油を仕上げに上から少々かけ、すりごまを散らす。
     

【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油





金ごま油290
金ごま油



すり白
すりごま(白)










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ごま香る 揚げ餅のお雑煮

年が明けてから、はや半月が経ちました。
「一月往ぬる(行く)」と言われるだけあって、はやいです。

さて、一月の陰暦の異名といえば「睦月」
睦月の語源は、いろいろあるようですが、
年始で、親族が集まり、仲睦まじくする月であるから、
という説が有力だそうです。

ちなみに、一月には、ほかにもたくさんの異名があります。

祝月、嘉月、初月、正月、元月、太郎月、初春、初空月、
初春月、献春…等など。

いずれも、おめでたそうなもの、一年の最初のもの、
という雰囲気の字ですね。

一年で一番たくさんお餅を食べる月なので、
「餅月」というのはないのだろうか、と思ったのですが、
「餅搗き」はあっても、「餅月」という言葉はないようです…

お餅というと、お正月にいただくお雑煮は、
地域によって、同じ「雑煮」とは思えないほど多種多様です。

主役のお餅も様々。
形は、四角い角餅と丸い餅。
主に東日本は角餅、西日本は丸餅文化。

お雑煮発祥の地と言われる京都の食文化の影響が強い地域は
丸餅のようです。

また、お餅の調理法も、そのまま、という所もあれば
香ばしく焼いてから入れる、という地域もあります。

あと、京都は白味噌仕立てですが、
西日本で優勢なのは、醤油味。
少数派ながら、赤味噌仕立てや、小豆のお雑煮の所もあります。
が、全国の過半数は、澄まし仕立てです。

また、具も、それぞれの地域の特産物…海産物や野菜などを入れ、
具だくさんのところもあれば、シンプルな具もところもあり。。。

京都の具は、頭芋(里芋)、大根、(にんじん)…
神仏にお供えするので精進。だしも、昆布だしです。
(いただくときにかつお節をかけることが多いです)

頭芋(かしらいも)は、里芋の親芋。
お正月の縁起物で、人の上に立つ「頭(かしら)」になるように
という願いをこめたものです。

長男は、頭芋を切らずに丸のままお雑煮に入れる、とも聞きます。
大きいほど喜ばれる、とも言われる頭芋ですが、
実際、お椀いっぱいになる大きな頭芋を、食べきるのは
ちょっと大変かと思います。。。

ちなみに、お隣の奈良は、同じ白味噌仕立てでも、お餅にきなこをつける、
とも聞きますし、同じ県内でも、場所によって違ったり、
家庭によって違ったり、お雑煮は、本当に興味深いです。

さて、
今回ご紹介するお雑煮は、揚げ餅に、すまし汁です。

揚げ餅は、ごま油でお餅を素揚げにするのですが、
風味、香りがとてもいいのです。
そこへ、だしのきいたすまし汁、しゃきっと食感のいい水菜。
そして、上にのせた「かぶらおろし」がふんわりと、
やさしい食感と風味を添えてくれます。

大根おろしでもいいのですが、「かぶらおろし」の方が、
水っぽくなく、辛みもなく、ほのかな甘みと風味。
消化を助ける酵素(ジアスターゼ)も含まれているので、
胃腸に優しい働きもあります。

残っているお餅があってもなくても、是非お試しください。

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◆揚げ餅雑煮
 【材料】(約4人分)
   お餅 4個、 ごま油 適宜
   小かぶ 1個、 (京)にんじん 3~4cm
   水菜 1/2把、
   A【だし汁(かつおと昆布の濃い目) 約4カップ、
     うす口醤油 大さじ2、酒・みりん 各大さじ1、塩 少々】
   白すりごま 大さじ1~2
  
 【作り方】
   1.にんじんは4、5mm巾の輪切りにし、梅型などで型抜きする。
     小かぶもにんじんと同じように切って型で抜き、
      残りはすりおろす。
   2.水菜はさっとゆでて4㎝長さに切りそろえておく。
   3.お餅は、やや低温に熱したごま油で素揚げにする。
     (油は少なめでOK。160℃くらいで、かるく揚げ色がつくまで
      ゆっくり揚げる)
   4.Aを煮立てて、味を調え、1の型抜きしたにんじんとかぶ
     を入れ一煮する。
   5.お椀に3の揚げ餅を入れて、4をかけ、2の水菜と
     1のかぶらおろしをのせ、上から、すりごまをかける。

  ※ お好みで、水溶き片栗粉でとろみをつけても美味しいです。
  ※ 柚子の皮、あるいは、おろし生姜など、お好みで添えても…。



【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油



すり白
すりごま(白)





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平成二十八年 明けましておめでとうございます。

明けましておめでとうございます。

今年は平成二十八年、
西暦では、二〇一六年、
十二支では申年です。

申(さる)の年は、「病が去る」「厄が去る」と言われます。
悪いことが去り、明るい展望が開ける年になることを
願うばかりです。

さて、
こちら「今日(京)のおばんざい、なあに。」も
五度目のお正月を迎えます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


きょうは一月六日、
二十四節気の「小寒」、
「寒の入り」です。

きょうから節分までが「寒の内(寒中)」、
最も寒さが厳しくなる頃です。

「寒稽古」や「寒中水泳」が行われるのは、この「寒」の時季、
寒中見舞いを出すのなら、今日からです。

年賀状が出せなかったり、返答が遅れたり、
また、喪中のときの(喪中の方への)ご挨拶に、
あるいは、寒冷地、豪雪地に住まう知り合いを
気遣う便りに、利用されてはいかがでしょうか。
(この冬は、今のところ暖冬ですが…)

喪中の方は、年始にほとんど挨拶が届かず、
ひときわ寂しい新年を迎えられているので、
寒中見舞いを送れば、心和まれるのではないでしょうか。

さてさて、
お正月の厨房に、おせち料理は残っていませんでしょうか。
我が家では、黒豆が少し残っていました。

黒豆は、数の子、ごまめと並んで、
三種の祝い肴の一つです。
(関西では、黒豆の代わりにたたきごぼう)

黒色は、邪気をはらい、また、今年一年、まめ(勤勉)に働き、
まめ(健康)に暮らせることを願って、おせち料理に
黒豆を食べるようになったそうです。

栄養面でも、黒豆には、良質のたんぱく質が含まれ、
生活習慣病の予防、美肌効果があります。

甘みのある黒豆煮、冷蔵庫に保存していても、
だんだんと味が落ちていくので、ぼちぼち食べきりましょう。

きょうは、黒豆入りのかるかんを作ってみました。
かるかんは、山芋、砂糖、米粉が原料の
シンプルな九州の和菓子です。

上から黒ごまを散らして、白い生地との
コントラストが映えます。

この一年、まめに暮らせることを願って
是非作ってみてください。

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◆黒豆と黒ごまのかるかん(約6こ分)
【材料】
   山芋 40g、 砂糖 75g、 水 50cc、
   上新粉 50g、 卵白 20g(1/2個分)
   黒豆 18~24粒、 黒炒りごま 大さじ1~2
【作り方】
   1.山芋はすりおろして、砂糖65gを加えて
     泡立て器で混ぜる。
   2.1を混ぜながら、水を少しずつ加え均一にする。
   3.上新粉をふるいながら加えて、混ぜる。
   4.卵白を泡立てて、砂糖10gを加えて、しっかりした
      メレンゲを作り、3に混ぜる。
   5.プリンの型や湯のみなどに、くっきんぐせさみおいるを
     うすくぬり、黒豆を散らした上に、4を流す。
   6.15分ほど蒸す。(電子レンジOKの器であれば、
     電子レンジで3分ほど加熱する)

   ※ 砂糖の量は、お好みで調節してください。
   ※ 大きい型(丸型、長方形の型)1つに全部流して蒸し、
     切り分けてもよい。
   ※ 黒豆に加えて、栗きんとん、きんかん煮などを
     入れても美味しいです。


【今回使用したのはコチラ】

cooking sesami oil






くっきんぐせさみおいる

いり黒
炒りごま(黒)




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