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今日(京)のおばんざい、なぁに。

へんこ山田のスタッフ【ごまりこ】が綴るブログ。
京都に生まれ育って○十年。 (京都弁と大阪弁のバイリンガル?)
小さい頃から、当たり前のように身近にあった 食卓のおばんざい(日常のおかず)や食習慣、 そして風習…そんな京都(ならでは)のひとこまを 大切に残していきたいなぁ~と思う今日この頃です。
日々の暮らしの中、京都のいろいろ、旬、風物、行事、等など、 「食」をからめて、つづっていきたいです。

2016年07月

土用といえば…

今年の土用の丑は、きょう七月三十日。
少し前から、土用の丑の日をめぐる、いろいろなことを
新聞やらニュースやらチラシなどで目にします。

土用の丑、といえば、数年前までは、暑い夏を元気に乗り切るため、
鰻(うなぎ)を食べて栄養をつけて…という習慣を当たり前のように
思っていました。

が、ここ数十年 徐々に下降していた鰻の漁獲量が 近年激減して深刻化、
ついに一昨年、鰻は 絶滅危惧種に指定され、値段も高騰、
気軽に食べられなくなりました。

新聞やニュースでは、
外国産の鰻の輸入や安全性の記事、
鰻に代わるものとして、うなぎの味に近づけた養殖ナマズの話、
鰻の蒲焼きのかわりに、全然違う食材で作る蒲焼き…
…例えば、なす、じゃがいもやれんこん等のでんぷん質のもの、
 はんぺんなどを使って、見た目を蒲焼きに似せたもの…

等など、いろいろな話題が見られます。
この「今日(京)のおばんざい、なぁに。」でも、前に
じゃが芋と海苔を使った蒲焼きをご紹介しました。
こちら→2014年7月29日分

残念なことに、今年は、シラスウナギの不漁の影響で、
昨年よりも一割ほど鰻の値は高くなっているそうです。

ところで、
土用には、鰻以外にも、
昔から食べられている食材があります。

鰻ほど有名ではないのですが、
土用卵や、土用しじみ。

卵は、完全栄養食品。
その上、夏の土用に産み落とされた卵は、
特に精が付くと言われてきました。

そして、土用のしじみ(蜆)。
蜆の旬は、夏と冬の2回ありますが、
夏の「土用蜆」は、昔から「土用の蜆は腹の薬」と言われ、
鰻よりも昔から、土用に食されていたそう。

貝の中でも小さくて地味な印象のしじみですが、
滋養の宝庫のような貝類の中でも、
鉄分、ビタミンB1やビタミンEの含有量はトップクラス、
鰻の栄養にも負けないくらい、栄養豊富なのです。

また、「生きた肝臓薬」とも言われるほどで、
肝臓の機能を修復したり、活性化する効果に富んでいます。

ほかにも、貧血の予防や疲れ眼の改善、利尿の促進や
免疫力の強化など、様々な身体にいい効果があげられます。

旬の時期のしじみは、栄養価が普段より高くなることから、
土用の丑の日にしじみを食べるというのは、理にかなった話…
昔の人の知恵には、驚かされます。

さて、土用の丑の晩ごはん、
鰻があってもなくても、しじみの赤だしを食卓に…
いかがでしょう!

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◆ しじみの赤だし
【材料】(約4人分)
   しじみ 約300g、 昆布だし 3~4カップ、 
   赤みそ 大さじ2~3(味噌の塩加減によって味をみて調節)
   酒 大さじ2、 青味(ねぎ、三つ葉、貝割れなど)
   ごま油、練り白ごま 各適宜

【作り方】
   1.しじみは、殻をよく洗う(殻を合わせて軽くこするように)
   2.1%の塩水をつくり、バットに平たく並べてひたひたに漬ける。
    (500ccの水に塩約5g)
   3.さっと洗ってざるに上げてから、昆布だしと酒と一緒に鍋に入れて
    火にかけ、ゆっくり沸騰させ、アクをとりながら、弱火で少し煮る。
   4.殻が開くと、みそを入れて煮とかし、器に盛り、青味を散らす。

   ※ お好みで、みそを煮溶かす時に、練りごまを一緒に溶いたり、
    (一人小さじ1くらい)
    あるいは、仕上げにごま油を少したらすと、ごま風味が楽しめます。

   ※ ちなみに、私は、初めはそのままいただき、途中でごま油を加え、
    風味の変化を楽しんでいます。  

【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油 






ねり白150
練りごま(白)








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ごま油で…豆あじの南蛮漬け

暑い毎日が続きます。

1933年のきょう7月25日、山形市で記録された40.8℃は、
2007年に更新されるまで、長らく日本の最高気温の記録だったそうです。

温暖化で騒がれるずっと以前、
80数年前にも、40℃以上の猛暑の日があったのですね。

ちなみに、きょうは、かき氷の日。
かき氷の別名「夏氷」=「な(7)つ(2)ご(5)おり」という語呂合わせと、
最高気温記録の日だったことから制定されました。

猛暑、酷暑のこの時季、冷たいかき氷は、最高のご馳走、
炎天下に熱くなった身体の熱を下げる効果もあります。

ただ、かき氷だけでは、まだまだつづく夏の暑さに
身体がついていきません。
良質のたんぱく質、ビタミンやミネラルを含む食材を
意識して食べるようにしたいものです。

最近、我が家では南蛮漬けが人気です。
南蛮漬けは、油で揚げた魚などを、唐辛子やねぎ等の野菜と一緒に
調味酢に漬けた料理。

魚に含まれるたんぱく質や、DHA、EPAなど健康効果の高い注目の栄養素、
玉ねぎ、ピーマン、にんじんなどの野菜に含まれるβ-カロチンやビタミンCなど
夏バテしない、元気な身体を作ってくれる栄養がとれます。

冷やしていただくので口当たりもよく、ほどよい酸味が食欲をそそります。
多い目に作って、冷蔵庫に入れておくと、1週間はおいしくいただけるので
保存食として作り置くのもいいですね。

揚げ物、というと、太るとか健康によくないイメージを持つ人もいるようですが、
それは誤解です。
身体にいい油・・・ごま油を使った揚げ物は、風味がよくて美味しい。
そして、ごま油は、酸化しにくく、また、加熱による劣化も少ない、
身体にやさしい、健康にいい油です。

ごま油には、血行促進や 美肌に効果のあるビタミンEたっぷり。
生活習慣病の予防など、いろいろな効果が期待されるセサミン、
カルシウム、鉄分、食物繊維など、ミネラルも豊富!

ごま油で揚げると、美味しくヘルシーなのです。
ごま油の香りがしっかり味わいたいときは、ふつうのごま油で、
素材の風味や、調味した味をいかして、ごま油の香りを抑えたいときは、
くっきんぐせさみおいるを使うのがお薦めです。

さて、きょうは豆あじの南蛮漬けをご紹介します。
小さめのあじは、揚げることで、骨まで食べられ、
カルシウムもたっぷりとれますし、
野菜をたっぷり入れると、サラダ感覚でもいただけます。
是非お試し下さい。

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◆豆あじの南蛮漬け
 【材料】(約4人分)
   豆あじ(小あじ) 12~16尾くらい、
   塩・こしょう 各少々、 片栗粉 適宜
   ごま油(くっきんぐせさみおいる) 適宜
      (揚げる用なので、鍋に深さ3cmくらい)

   にんじん 小1本、(赤)ピーマン 1コ、 玉ねぎ 1/2個
   長ねぎ 1/2本、 生姜 1かけ 
   A【昆布だし 180cc、 酢150cc、 塩 少々
     砂糖・みりん 各大さじ2 うす口醤油・濃口醤油 各大さじ1】
  
 【作り方】
  1.長ねぎ、にんじん、ピーマンは、約5cm長さのせん切りに、
    玉ねぎは薄切りに、しょうがは細いせん切りにする。
  2.Aを混ぜてさっと煮立てて、1を漬けておく。
  3.豆あじは、小さいもの洗ってそのままで、
    大きめのもの、あるいは、気になる方は、エラ、ワタ、ゼイゴを
   取り除く(魚売り場で取ってもらえるかもしれません)
   塩こしょうをふり少しおき、水分をしっかり拭き取る。   
  4.油を熱し、片栗粉を3にうすくまぶして(ポリ袋の中でふり混ぜると 
    手がよごれず、作業しやすい)揚げる。
  5.ゆっくりじっくり、泡が細かくなり、カラッとなるまで
    5分ほど揚げる。
    熱いうちに、2に漬け込む。
     
    しばらくおくと、味をなじんで、まろやかな味わいになる。

※ 甘味、酸味は、お好みで酢や砂糖の量を加減してください。
※ 野菜は、セロリを入れたり、長ねぎを焼いてから入れたり、
  お好みで。
※ 2に赤とうがらしを加えてピリ辛にしても美味しいです。
※ 油は、ごま油で揚げると、ごまが香ばしくて風味がいいです。
  くっきんぐおいるにごま油を2割ほど混ぜると、ごま油の風味が
  ほのかになり、そちらも美味しいです。
  お好みで使ってみてください。

【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油 
                                


cooking sesami oil


くっきんぐせさみおいる




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夏の白和え三昧

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暑中お見舞い申し上げます。

七月なかばの京都。
京の夏の風物詩ともいえる祇園祭の真っ只中です。

今年は、
16日の宵山が土曜日、
17日の山鉾巡行が日曜日、
24日の後祭も日曜日…
例年より更に多くの人で賑わうのではないでしょうか。

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そもそも、八坂神社のお祭である祇園祭は、
疫病が流行った平安時代に、疫病退散を祈願したのが
その起源です。

それから、1000年以上も受け継がれてきて、
(戦争…古くは応仁の乱、そして、第二次世界大戦…
などで中断があったものの)
また、一昨年2014年からは、7月17日の前祭(山鉾巡行と神幸祭)と、
24日の後祭(山鉾巡行と還幸祭)とが元のかたちで復活しました。

注目を集めるのは、宵山と山鉾巡行ですが、
他にも見所色々いろいろ。

17日 山鉾巡行が終わって夕刻から始まる神幸祭。
神輿が八坂神社の町内をねり歩いて
四条寺町の御旅所まで行く神幸祭は迫力満点。
八坂神社石段下に神輿が集結し担ぎ手たちによって披露される神輿の技は
必見です。(18:30ころ)

24日の後祭山鉾巡行と花傘巡行の後の還幸祭は、神幸祭とは逆の
道のり。夕方5時頃に御旅所を出発下神輿は、夜の9時から10時頃に
八坂神社に還幸。
こちらも、熱気みなぎる御神輿は 神幸祭と同様、見ものです。

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祇園祭のコンチキチンの音を聴くと、

この夏、無病息災で過ごせる、と聞きます。

これからの猛暑にそなえ、「食」でも、しっかり
栄養を摂って、元気に過ごしたいものです。

暑さで食欲がなくなりがちなこの時季、
お豆腐とごまを使った白和えはいかがでしょう。
白和え、というと手間がかかるイメージがありますが、
和える材料の選び方次第で、手軽にできます。

今回は、夏野菜の枝豆やプチトマト、コーン、三度豆に
生ハム、チーズと、ちょっと洋風の素材で和えてみました。
良質のたんぱく質と野菜のビタミンで、夏仕様の白和え
是非お試しください。


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◆白和え~3種~
【材料】白和え衣<豆腐 150g、 白練りごま 30g、 
        うす口醤油・砂糖・白みそ 各小さじ1弱、    
        塩・みりん・だし 各少々、 白すりごま 少々>
   A <枝豆と生ハム>
   B <プチトマトとわかめとコーン>
   C <三度豆とチーズ>

【作り方】1.豆腐は水切りして、泡立て器で混ぜ、白和え衣の材料を
      加えていき、味とかたさをととのえる。
    2.1の白和え衣で、A、B、Cをそれぞれ和える。


   ※ 豆腐は、木綿、絹ごし、お好みの方を使って下さい。
     木綿で作ると、ざっくりした素朴な感じに、
     絹ごしで作ると、なめらかでやわらかな食感になります。
    

【今回使用したのはコチラ】

ねり白150
白練りごま






すり白
すりごま(白)








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七夕の日に~そうめん稲荷

七月に入って急に蒸し暑くなってきました。
きょうは、七月七日。

二十四節気の「小暑(しょうしょ)」であり、
五節句の「七夕(たなばた・しちせき)」です。

「小暑」は、
いよいよ暑さが本格的になるころ、
セミが鳴き始めるころ、
梅雨明けが近づくころ。

数日前から、猛暑日となっており、また
昨日、今年初めて蝉の鳴き声を耳にしました。
梅雨明けが近いかな…と思わせる天候でもあり、
まさに、暦どおり・・・という感じです。

そして「七夕」ですが、
五節句とは、次の五つの日です。

 一月七日の人日(じんじつ)…七草粥をいただく日
 三月三日の上巳(じょうし)…桃の節句
 五月五日の端午(たんご)…菖蒲の節句
 七月七日の七夕(しちせき)
 九月九日の重陽(ちょうよう)…菊の節句

七夕の日には、彦星と織姫が天の川を渡って
年に一度、めぐり逢える、という伝説があります。
毎年、空模様がよくないことが多いのですが、今宵はどうでしょう。

子どもたちは、短冊形の色紙に 願い事を書き、
笹に結んで七夕に願いを託し、色紙で星など飾りつけをします。
平和を願う短冊もたくさんあることでしょう。
 
そして、
七夕といえば、そうめん。
白く流れるような姿が、天の川に見立てられているだけでなく、
素麺は、平安時代から、七夕に宮中でお供えされていたそうです。

といっても当時は、今のようなそうめんの形状ではなく、
中国から伝来した「索餅(さくべい)」という麺。
中国の故事で、索餅を供えるとはやり病にかからないという言い伝えがあり、
そこから、日本でも七夕の行事食として根づいてきたようです。

のどごしがよくて食べやすく、消化もいいそうめん、
急に蒸し暑くなって食欲がなくなりがちなこの季節にぴったりですね。

いろいろな具を加えると、彩りもよくなり、栄養価も高まります。
きょうは、ちょっと珍しい、そうめん稲荷を作ってみました。
稲荷ずし用の味付けした油揚に、寿司飯ではなく、そうめんが
入れました。

そうめんに金ごま油をからめたので、
そうめんがくっつかず口当たりがよく、風味もいいのです。

七夕らしく、錦糸卵やオクラ、トマトをのせて…。
ほかに、海老やカニかま、胡瓜や海苔、ねぎ、青じそなどの薬味、
お好みの具をのせて、作ってみてください。

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◆そうめん稲荷
【材料】
  いなり寿司用のお揚げ煮 8枚  
  そうめん(乾)約100g、 金ごま油 小さじ1
  めんつゆ 大さじ1~2 
  白すりごま大さじ2、 白炒りごま 少々
  オクラ4本、プチトマト2個、
  錦糸卵 1個分、 みょうが少々

 
【作り方】
   1.そうめんは、半分に折って、表示よりやや短めの時間にゆで
     (心もち固めのゆで上がり)、水洗いしてザルに上げ、
     水気をきっておく。
   2.1のそうめんにごま油を混ぜ、めんつゆ、すりごまも混ぜる。
     (味をみて、やや薄味にしておく)
   3.いなり寿司用のお揚げに、2のそうめんを軽く詰めて、
    上に、茹でたオクラの小口切り、トマトの粗切り、
    錦糸卵、みょうがの細切りを飾る。

   ※ お好みで、おろし生姜、七味、練り辛子を添えてどうぞ。

※ いなり寿司用のお揚げ煮(8個分)
     寿司揚げ(小さめの油揚げ)4枚
     A 【だし150cc、 酒・みりん・濃口醤油・うす口醤油 各大さじ1、
      砂糖20g 】 
     ※寿司揚げは二つに切り(横か斜めに)、熱湯で2~3分
      油ぬきして、軽くしぼる。Aを煮たてたところに、寿司揚げ
      を入れて落し蓋をして汁気がなくなるまで煮て、冷ます。

※ めんつゆの材料と作り方 (つけつゆ)
       だし(かつお・昆布・干しいたけ)1カップ強、みりん 大さじ3 
       濃口醤油 大さじ3、 かつお節5g
       ※ みりんを煮立てたところに、醤油、だしも加えて、
        弱火で煮てフツフツすると、かつお節を入れて、
        軽く煮てから、こして冷ます。
  
【今回使用したのはコチラ】

金ごま油290
金ごま油




すり白
すりごま(白)




いり黒
炒りごま(白)





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