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今日(京)のおばんざい、なぁに。

へんこ山田のスタッフ【ごまりこ】が綴るブログ。
京都に生まれ育って○十年。 (京都弁と大阪弁のバイリンガル?)
小さい頃から、当たり前のように身近にあった 食卓のおばんざい(日常のおかず)や食習慣、 そして風習…そんな京都(ならでは)のひとこまを 大切に残していきたいなぁ~と思う今日この頃です。
日々の暮らしの中、京都のいろいろ、旬、風物、行事、等など、 「食」をからめて、つづっていきたいです。

2017年01月

ごま香る 変わり白味噌雑煮

一月も残り僅かになりました。
明日は、晦日正月(みそかしょうがつ)、
一月の最後の日です。

「正月」は、一般的には「お正月」を祝う期間のことですが、
一月の別名でもあります。

晦日正月には、地方によっては、
お年始に回れなかった親戚を訪ねたり、また、
お餅をついて神様にお供えしたり…という所もあるそうです。

お餅、といえば、
先日、日本全国各地のお雑煮の話で盛り上がりました。
地方によって異なる「食」に関する話の中で、
一番盛り上がるのが、お雑煮!

京都のお雑煮…白味噌仕立てのお雑煮は、
けっこう有名だと思います。
が、よく耳にするのが

 白味噌雑煮が「おいしく作れない…」「味が決まらない…」

というご意見です。

白味噌雑煮大好きで、お正月以外でも 白味噌雑煮を作って食べる私、
美味しい白味噌雑煮を作る秘訣をお伝えします。

一、上質の白味噌を使う

え~?! そんなこと!? と思われるかもしれませんが、
大事なことです。少々値段が張るかもしれませんが、いい材料を使った
上質の白味噌は、熟成による自然な甘みで、麹の香りがよく美味です。
水飴等で甘みを足しているものや、保存料の入っているものとは
一味違います。

一、白味噌はたっぷり目に使う

ふつうのお味噌汁を作る感覚で白味噌を入れては、足りません。
たっぷり…銘柄によりますが、だし2カップに100~140gを目安に、
お好みで味をみながら、溶かしてください。
白味噌の量が多いので、だし汁を白味噌に加えてゆるめてから
鍋に戻すとむらなく混ざります。

一、だしは、昆布だし

基本、お正月のお雑煮は 神仏にお供えするので 精進。
かつお節を入れずに昆布だしです。昆布の控えめなだしが、
白味噌の風味を引き立てます。
お好みで、かつおのだしでもよいのですが、いただくときに
削りかつおを散らすのがお勧めです。

一、味噌を入れたら、ぐらぐら煮ない

味噌を入れると、弱火で静かに熱し、ぐらぐら煮立てないように。
ふつふつして、全体が熱くなったら、火を止めて器に盛ります。
ぐらぐら煮立てたり、煮続けたりすると、香りや風味がとんだり、
濃度がついてもったりとしてしまいます。

一、餅以外の具は、あまり主張のない味のものを

京都では、お餅のほかは、頭芋(里芋)、大根と人参
くらいでしょうか。我が家では、頭芋だけです。
お好みですが、個性の強い味は控えたほうがよいかと…

一、仕上げに、ほんの少し塩を…

ほんの少し、塩を入れることで味がしまります。これはお好みで。

・・・
白味噌のお雑煮が美味しくできない という方、
上記の点を留意して 是非一度おためしください。

…ただ、白味噌があまり好きでない、という方もいらっしゃいます。
そんな方にも、また、白味噌好きの方にも人気の
変わり白味噌雑煮がこちらです。

shiromiso 

頭芋とお餅をごま油で焼いたものに
白味噌のおつゆ(お雑煮と同じもの)を合わせました。

ごま油で(フライパンで)焼いたお餅は、香ばしくて、
そのまま塩をかけただけでも、かなり美味しいのですが、
白味噌雑煮に入れると、上品なコクのある美味しさ。

余ったお餅で作ったら、大好評でした。

◆ ごま香る 変わり白味噌雑煮
 【材料】(2人分)
   お餅 2個、 頭芋 1/6~1/4個分(または里芋や海老芋 4個)
    ごま油 適宜、 昆布だし 2カップ、 白味噌 100~140g
    塩 少々、 青味(ゆで絹さや、または貝割大根など)
      
 【作り方】
   1.頭芋(または里芋など)は、7~8mm厚さに切り、食べやすく
      いちょう切りにする。
    2.フライパンにごま油を熱し、1の芋と餅を入れて塩をふりかけ
      弱めの火で ふたをして、じっくりこんがり焼く。
    3.鍋に昆布だしを入れて火にかけ、沸騰する前に、昆布を取り出し、
      白味噌を入れて溶かし、好みの味にする。
    4.2の香ばしく焼いた餅と芋を入れてさっと煮て、器に盛り、
      青味をちらす。


※ 頭芋は、こんなに大きいです。

kashiraimo











ちなみに、頭芋は品種ではなく、里芋の親芋のこと、
小芋に対する親芋です。
頭芋をお雑煮に入れる風習は、人の上に立つ「頭(かしら)」になる
願いを込めて。
ふつうの里芋ほど粘りがなく、ほくほくっとした食感です。

【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油 






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二十日正月・大寒・白ごま汁粉

きょう1月20日は、「二十日正月」です。
「二十日正月」とは、正月の終りとなる節目の日で、
早朝に、正月にお迎えしていた神々が お帰りになる日、
と考えられていました。

三が日が終わっても、
七日 (人日の節句)、
十一日(地方によって鏡開き、また藏開き)
十五日(小正月)
等など、お正月つながりの行事がありましたが、
いろいろあった行事も、二十日でいよいよおしまい。

「二十日正月」は、関西では、
別名「骨正月」「頭(かしら)正月」とも言われていましたが、
お正月に用意したブリや鮭などの魚の骨を、あら炊きや
粕汁などにして、いただく風習があることから来ているようです。

地方によっては、乞食正月・奴正月・アラ正月…などと呼ばれるそう。
呼び方は違えども、お正月の御馳走やお餅などを食べ尽くす習わしは
共通しているようです。


そして、もう一つ、
今年は、きょう1月20日が二十四節気の「大寒」。

「大寒」は、一年で寒さが最も厳しくなる頃、と言われていますが、
そのとおり、冷たく寒い日になりました。

二十四節気では、「大寒」の前は「小寒」で、
「大寒」のあとは「立春」。

「小寒」から「立春」までの間が「寒」。
寒中、とか、寒の内、とも呼ばれます。

寒稽古や、寒修行(寒行)はこの期間ですし、
冬の挨拶である「寒中お見舞い」も、この期間に出します。
年賀状を出しそびれたり、喪中だった方へのご挨拶は、
立春の前日(節分)までです。

また、寒中に汲んだ水は、「寒の水」と呼ばれ、
雑菌が少なく長期保存に向いているとされ、
「寒の水」で作った食品―味噌、醤油、酒は腐らないと言われたり、
とりわけ「大寒 」の早朝に汲んだ水は一年間腐らないと、
かつては、保管されていたとも聞きます。

なにはともあれ、寒さ厳しいこの時季、
風邪をひいたり…体調をくずされませんよう
あたたかくして、お過ごしください。

身体を温めるのに、一風変わったごま汁粉はいかがでしょう。
白ごま仕立てのやさしい味わいのお汁粉、
お餅が残っていたら是非、作ってみてください。
(残っていなければ、切り餅でどうぞ~)

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◆ 白ごま汁粉
【材料】(約2人分)
    白練りごま 大さじ2(約30g)、 砂糖10~20g、
    湯 約120cc(1/2カップ強)、 餅2個
    葛粉 小さじ1(または片栗粉)
    白すりごま 少々、 お好みで、シナモン少々

【作り方】
    1.小鍋に白練りごまを入れ、砂糖を加えて混ぜ、
      弱火にかけ、お湯を少しずつ加えて溶きのばす。
    2.葛粉をほぼ同量の水で溶いて、1に少しずつ
      加えてとろみをつける。
    3.お餅を焼いて、色よくこんがり焼けると
      器に入れて、2をよそう。
      お好みで上から、白すりごま、シナモンをかける。
   
  ※ 砂糖は、粗糖、黒砂糖、きび砂糖などお好みのものを
    使ってください。
 
【今回使用したのはコチラ】


ねり白150
練りごま(白)




すり白
すりごま(白)

 




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雪見鍋~胡麻だれ添え

一月十五日、小正月です。

前日から降っていた雪が積もり、
朝から、京都市内は銀世界でした。

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この冬最強の寒波の到来という天気予報の通り、
久し振りの積雪。
朝から吹雪いたり、時折のぞく太陽が雪を照らしたり…と
交替で空模様が変化。

そんな雪舞う中、京都では恒例の都道府県対抗女子駅伝が、
全国各地で、センター試験が行われていました。

センター試験では、交通機関の遅れを案じ、また
女子駅伝は、開催の有無や道路のコンディションを心配されていた方々も
多かったことと思います。

駅伝の方は、融雪剤や大規模の懸命の除雪作業で無事開催され、
結果、京都が3年ぶり16回目の優勝を飾りました。
前が見えなくなるような吹雪の中の激走に心打たれ、
最終区では、岡山の選手の追い上げに、手に汗握るゴールでした。

お天気の方は、まだ寒さが続く様子、
皆さま、くれぐれもしっかり寒さ対策をし、
外出の際には、足元にお気を付けください。

さて、
寒い時季の定番の献立といえば、お鍋。
きょうは、ふわふわした雪のような見た目から
「雪見鍋」と呼ばれるお鍋をご紹介いたします。

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「雪見」は、白く降り積もる雪を眺めて楽しむこと。
雪に見立てるのは、大根おろしです。
たっぷりの大根おろしは、ビタミン豊富で、消化を助けてくれる
ジアスターゼたっぷりの食材。

胡麻の香りと風味のきいたたれで
いただきます。
お正月に疲れ気味の胃腸にうれしいお鍋、
是非お試しください。


◆ 餅入り雪見鍋~胡麻だれ添え
【材料】(約2人分)
   昆布だし 2カップ、A【酒・みりん 各大さじ1、
                 うす口醤油・塩 各少々】
    大根 約10cm、油揚げ 1/2枚、 白菜 4,5枚、
    ねぎ1本、 しめじ・えのきだけ各1パック、 餅 2個、
    胡麻だれ【白練りごま 20g、酒・醤油・みりん 各大さじ1弱、
    白すりごま 大さじ2~3、 ごま油 少々】、 ぽん酢 適宜
   
【作り方】1.油揚げ、白菜、ねぎを食べやすく切り、
        しめじ、えのきだけはほぐしておく。
      2.大根はおろしておく。お餅は焼く。
      3.鍋に昆布だし、A、大根おろしの汁を入れて煮立て、
        1を入れる。
      4.野菜が煮えると、お餅も入れて一煮し、大根おろしを
         加えて弱火で煮たてる。
      5.胡麻だれを混ぜて、お好みでぽん酢とともにいただく。

     ※ お餅と一緒にきのこも焼くと香ばしさが増します。

     ※ 具材は、ほかにお豆腐や豚肉、
        ありあわせの野菜やきのこなどでどうぞ。
     

【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油 





ねり白150
練りごま(白)







すり白
すりごま(白)
 







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お餅の肉巻き照焼き

少々遅い新年のご挨拶になりますが…
あけましておめでとうございます。

今年も、ごま油やごま製品を使ったいろいろな献立を
紹介していきたいと思います。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2017年…平成29年のお正月、
皆さま、どんなお正月を迎えられたことでしょうか。

さて、
新しい年の初めの食卓といえば、お節料理にお雑煮。

お正月を祝う 日本の伝統料理であるお節ですが、
最近は、お節料理を食べない人が増えてきている、
と聞きます。

そして、お雑煮につきもののお餅ですが、
年末の風物詩である「お餅つき」が昨今、
衛生上の理由で、規制されてきているようです。

時代の流れとともに、食生活の多様化や環境の変化
はあるのでしょうが、
お節やお雑煮、お正月を祝う伝統は、これから先も
ずっとつづいてほしいものです。

お節料理というと、お煮しめにごまめに伊達巻に栗きんとんに…
と品数が多いのですが、色いろ用意するのがたいへんな時は、
三種の祝い肴…数の子、ごまめ、たたきごぼう(関東は黒豆)
とお雑煮があれば、とりあえず最低限のお正月の食卓が整います。

お雑煮は、北海道と沖縄を除く日本全国各地で、
室町時代頃から既に食べられていたようです。
当時、お雑煮は 宴などで一番最初に食べる縁起のよい料理だったそうで、
その習わしをもと、一年の始まりである元日にお雑煮を食べるようになった
というふうに言われています。

本州から移り住んだ人の影響で、いつのころからか、北海道にもお雑煮の
食文化はできたそうです。
ちなみに、北海道のお雑煮は、お醤油仕立てのおすましで
お餅は焼いた角餅、具はにんじん、ごぼう、三つ葉等の野菜等とか…。

日本全国、お雑煮の形は様々で、
お餅は、丸か角か、焼くか焼かないか、
おつゆの味付けは、すまし汁仕立てか、白味噌仕立てか、
具は、その地方の産物など、さまざま

お雑煮、とひとくくりにするのもどうかと思うほど、
多種多様です。
同じ都道府県でも、家庭によって、また違うので、
ある意味、お雑煮はおふくろの味に近いものがあるかもしれません。

さて、
お雑煮をいただいたあとのお餅は余っていませんか。
きょうは、お餅をつかったボリュームある一皿、
お餅の肉巻き照焼きをご紹介いたします。

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お餅の周りに肉を巻いてごま油で焼き、たれを
からめた、ごま香る一品。
お餅と一緒に入れた水菜のシャキッとした歯ごたえ、
爽やかな風味が、こってり目のたれによく合います。
是非お試しください。

◆ お餅の肉巻き照焼き
【材料】(約2人分)
   餅 2個、 塩・こしょう 各少々、  水菜 少々、 
   牛肉薄切り 100g、 片栗粉 少々、 ごま油 適宜
   A【酒・醤油・みりん 各大さじ1弱】
   白炒りごま 少々、 付け合わせ野菜(にんじんなど)
   
【作り方】1.お餅は半分に切る。
        水菜は、お餅より少し長めに切る。
     2.牛肉は4等分して、軽く、塩こしょうをふり、1の
        お餅と水菜をくるくる巻いて、巻き終わりに軽く
        片栗粉をまぶしておく。
      3.フライパンにごま油を熱して、 2の巻き終わりを
        下に入れて焼く。中弱火で、転がしながら全体に
        焼き目をつける。
      4.肉に火が通ると、Aを回し入れて、全体にからめる。
        お餅を爪楊枝でさしてみて、柔らかければ、
        器に盛る。(固い場合は、蓋をしてもう少し火をとおす)
      5.炒りごまを散らし、付け合わせを添える。

     ※ 付け合わせのにんじんは、1cm幅の輪切りにして
       サッと下茹でしたものを4で入れて、一緒に煮汁を
       からめる。
       にんじんのほかに、長いも、じゃが芋や、小松菜などの
       青菜も美味しいです。

     ※ 水菜がおすすめですが、ほかに、ねぎ、青じそなども…

       
【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油 




 
いり白
炒りごま(白)






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