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今日(京)のおばんざい、なぁに。

へんこ山田のスタッフ【ごまりこ】が綴るブログ。
京都に生まれ育って○十年。 (京都弁と大阪弁のバイリンガル?)
小さい頃から、当たり前のように身近にあった 食卓のおばんざい(日常のおかず)や食習慣、 そして風習…そんな京都(ならでは)のひとこまを 大切に残していきたいなぁ~と思う今日この頃です。
日々の暮らしの中、京都のいろいろ、旬、風物、行事、等など、 「食」をからめて、つづっていきたいです。

2019年07月

土用の丑にかば焼き(もどき)

きょうは、土用の丑です。
土用の丑といえば、うなぎ。

夏バテしないように、暑い土用の時期に
栄養豊富なうなぎを食して、元気をつける…
…江戸時代からつづいている といわれるこの食習慣も、
近年のうなぎの高騰とともに、揺らいできています。

稚魚の不漁で、年々、価格はまさに「うなぎのぼり」
今年も高値で、家庭での「うなぎ離れ」も増えている
と聞きます。

また、国産に比べると外国産のうなぎは、
安くで入手できますが、安全性や味に不安があったりします。

とはいえ、長年つづいた食習慣を大切にしている方は、
土用の丑には、うなぎのかば焼きを…
と思ってらっしゃる方も少なくないでしょう。

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                                      (この画像は「うなぎ」のかば焼きではないのですが…)

そもそも、土用の丑にうなぎ、というのは、
平賀源内の発案と言われています。

平賀源内は、江戸中期の天才!
医者であり、学者、文才もあり、発明家でもあり、
アイデアマンで、総合プロデューサーのようなことも
されていた、と聞きます。
源内さんなら、このうなぎの高騰の折に、どんなアイデアで
土用の丑の日を乗り切ったのでしょう?! 気になるところです。

近年の我が家の土用の丑は、うなぎが入手できれば食しますが、
そうでない年も多いので、かば焼きに似たものをを作ります。

きょうご紹介するのは、
しんじょう(はんぺん)と長芋を使った、かば焼き(もどき)。
一見、うなぎ風、
一口食べると、違うことはわかるのですが、
うなぎとはまた別のおいしさです。

ごま油の香りがきいた、風味も食感もいい一品。
うなぎよりも、こちらが好き!…という声もあります。
是非作ってみてください。

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◆かば焼き(もどき)
【材料】(2~3人分)
しんじょう(または はんぺん)100g
長芋 100g(正味)
片栗粉・薄力粉 各大さじ1くらい
焼き海苔 (全形) 1枚、 
ごま油 適宜、 塩 少々
A 【みりん・ 濃口醤油 各大さじ1~2、酒 小さじ1~2】
ご飯 人数分
白炒りごま 少々
青味(青じそ、青ねぎ、三つ葉など)
【作り方】
1.しんじょうはざくざく切って、すり鉢でする。
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2.すりおろした長芋を1に混ぜ、粉類を混ぜる。
  (長芋の水分によって、粉類は加減する。)
3.8等分に折って切った海苔の上に2をのせる。
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菜箸で、真ん中にしっかり1本、 横に細かく、すじをつけると、
うなぎのような見た目になります。

4.フライパンにごま油を深さ1㎝弱いれて、中温に熱し、3を入れて
  両面かりっと焼く。
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5.Aの材料を鍋に入れて少し煮つめて4をからめる。
6.炒りごまを混ぜたご飯の上に、5をのせ、たれをかける。
  (好みで青味を添える。写真はせん切りの青じそ)

※  長芋は、すり鉢ですることができます。
※ すり鉢がない場合は、しんじょうをざくざく切ってから
   ポリ袋に入れて、手でつぶして混ぜる。


【今回使用したのはコチラ】
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(白)ごま油 



 
いり白
炒りごま(白)





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梅ごまかつお~夏の土用に

今年の夏の土用の入りは、
7月20日です。

土用といえば、夏、「土用の丑に鰻をいただく」のが
有名ですが、土用は1年に4回あります。
立春・立夏・立秋・立冬、それぞれの前18日間が
「土用」。季節が次へと移る前の調整期間のような感じです。

ただ、一般的に「土用」は立秋前の夏の土用を指すことが多く、
毎年7月の下旬の今頃からの時季です。

土用の最初の日は「土用の入り」といい、
お餅やだんごの類を食する地域が多いようです。
京都では、お餅を小豆あんでくるんだあんころ餅を
いただく風習があります。

消化がよくて、力がつきエネルギーになるお餅と、
邪気を祓う力があると言われる小豆で、
夏を息災に乗り切ることを願っての古来の風習なのでしょう。

また、暑い夏に疫病がはやったその昔には、
「う」のつく食べ物を食べると病気にならないとも
言われてきました。

「う」がつく食材…といえば、
うなぎのほか、梅干し、瓜、うどん…等など、
いずれも、食が細くなる夏に食べやすいもの。

きょうは、これからやってくる本格的な暑さに備え、
梅干しを使った夏バテ防止にもなる簡単なご飯のおともを
ご紹介いたします。

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梅の酸っぱさの成分、クエン酸には、
ミネラルの吸収を高める働きがあり、
疲労回復効果や代謝を促進させる効果があります。

食欲が低下しているときでも食欲の増進にも
なるので、夏バテしそうな暑い時季には、うってつけです。

そして、ごまをプラスすることで、
多種のミネラル成分が加わり、抗酸化作用もアップ、
と栄養面はもちろん、
風味や香りがよくなります。

梅干しの酸味が苦手な方は、ごま油をさらに
まわしかけてみてください。
酸っぱさが緩和されて、まろやかな味わいになります。

ご飯のおともに、おにぎりに、お茶漬けに、
冷や奴にのせて、素麺の薬味に…
いろんな場面で重宝する一品です。

タッパーなど密閉容器に入れ、冷蔵保存すると、
半月ほど日持ちしますが、我が家では、2~3日で
なくなってしまう人気です。

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(ご飯にのせ、薬味にみょうがの薄切り、そして枝豆を散らすと彩りもいいです)

◆ 梅ごまかつお
【材料】(作りやすい分量)
・梅干し 大2コ、 
・かつおけずり節 4パック(約10g)
・白すりごま 大さじ2、 
・白炒りごま 小さじ1、
・細切り塩昆布 少々(約 5g)
・みりん 少々
・ごま油 少々
【作り方】
1.梅干しは種をとって包丁でたたく。
2.塩昆布もみじん切りにする。
3.ボールに1と2とけずり節とすりごまを入れて混ぜ、
  みりん、ごま油を加えて味を調える。
4.仕上げに炒りごまをを加えざっと混ぜる。

※ 梅干しはやわらかいものはつぶすだけでも、
  また、塩昆布はそのまま切らなくてもOK。
  (包丁を使わなくても出来ます)
※ 梅干しの塩分によって、醤油を足したり、
  調味料を加減してください。


【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油 




すり白
すりごま(白)







 
いり白
炒りごま(白)





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きゅうりの香り炒め

街中に出ると、
コンチキチン、コンチキチン~♪
祇園囃子が賑やかに聞こえる時季となりました。

祇園祭のコンチキチンは、京都の夏の音。
耳からも夏の訪れを実感します。

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7月の京都は 祇園祭!
1日の吉符入(祭りの無事を祈願する行事)
から始まって、
2日のくじ取り式(山鉾巡行の順番をくじで決める儀式)、
10日の神輿洗い、そして…

前祭の山鉾建(各鉾町での鉾、曳山を組み立て) が
10日から始まり、
16日の前祭宵山、17日の前祭山鉾巡行。
(15日と16日の夜は歩行者天国になります)

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23日の後祭の宵山、後祭の巡行は24日。
…31日の疫神社夏越祭 まで、数々の
いろいろな行事があるのです。

そして、屏風祭。
動く美術館と称される「山鉾巡行」に対して、
静の美術館と呼ばれている「屏風祭」。

山鉾町の旧家・老舗の方が、家に伝わる屏風や美術品を飾り、
通りから鑑賞してもらえるようにされています。

宵山のころの催しの一つで、飾られるものに屏風が多いことから
「屏風祭」と呼ばれるようになりました。

コンチキチンの音を聴きながら、屏風祭を歩き、
調度品や美術品を観せていただき、
長く受け継がれてきた文化を感じる…
山鉾巡行とはまた違った祇園祭の一面が見られます。

さて、
祇園祭というと、
その期間中、氏子さんたち関係者は
きゅうりを食べない!? という習わしがあると聞きます。
祇園祭は八坂神社の祭礼ですが、その八坂神社の神紋と、
きゅうりの切り口が似ている、という理由からだそう。

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私は、関係者でもなんでもない、ただの一般市民なのですが、
神紋に似ている、と聞くと、恐れ多い気がして、
7月にはなるべくきゅうりを輪切りにしないように料理します。
今日ご紹介するのは、きゅうりをたたいて、食べやすい大きさにした
香り炒めです。

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たたいたきゅうりは味がよくなじみ、歯切れもいい。
あっというまに簡単にできる、ごま油の香りが決め手の一皿、
冷蔵庫にあると嬉しい作り置きです。
是非作ってみてください。


◆ きゅうりの香り炒め
【材料】(2~4人分・作りやすい量)
・きゅうり 2本
・生姜 1かけ
・鷹の爪 1本
・ごま油 大さじ1
・塩・みりん 各少々
・醤油 大さじ1/2
・白炒りごま 少々

【作り方】
1.きゅうりは、ヘタを切り、すりこぎ(肉たたき、瓶など)でたたき、
  手でさいて食べやすい大きさにする。

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2.フライパンにごま油、生姜のみじん切りを入れて熱し、
  香りが立つと、鷹の爪の輪切りと1のきゅうりを入れる。

3.全体に塩をふり、強めの火で水分を飛ばすように炒め、
  みりん、醤油加えてからめるように炒め、器に盛り、
  炒りごまをふりかける。

※ 3で酢を加えると、ほんのり酸味と旨みが加わり、
  爽やかさが加わります。
  (緑色の鮮やかさはとんで、緑の色はくすみます)

※ お好みで、にんにくのみじん切りを加えると、
   パンチの効いた味になります。

※ お子様向けには、鷹の爪を控えてください。

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【今回使用したのはコチラ】
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(白)ごま油 



 
いり白
炒りごま(白)




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蛸入り山形のだし 素麺

きょうは七月七日、七夕です。

昨年は、今頃、各地で記録に残るような豪雨で、
河川の氾濫や土砂災害があり大きな被害がありました。

今年も7月に入って、九州や四国など、豪雨に見舞われる所も多く、
気がかりで、被害が出ないことを願うばかりでした。

きょうは全国的に晴れのところが多く、
夜には天の川が見える地方もあるかもしれません。

なにはともあれ、このあと今年の梅雨は、適度な雨で
災害がないことを祈りたいと思っております。

さておき、七夕にいただくものといえば、お素麺。
白くて流れるような素麺は、天の川を彷彿させます。

古くから、宮中では、素麺の原形とわれる索餅(さくべい)を
食べていたそうです。

もっとも、その「索餅」は、小麦粉等を細長く形作って油で揚げたもの、
今の素麺とはかなり違っているようですが、
平安時代には七夕に索餅を食べると疫病にかからないといわれて、
七夕行事に索餅が取り入れられていた、と言われています。

つるっとのどごしのよい素麺は、蒸し暑くなってきた
今の時季には、うってつけの食材ですね。

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きょうは、旬の蛸(タコ)に、旬の野菜をいろいろ加えて、
素麺と合わせてみました。

蛸は、先日7月2日の半夏生の日にいただく食習慣があります。
半夏生は、二十四節気を三つに分けた七十二候の一つ、
田植えが終わり、農家では田神様をおまつりして、
稲が蛸の足のようにしっかり根付くように願いを込めて
蛸を食していた、とも聞きます。

梅雨の時季は、蛸の産地、明石近辺では、旬を迎えた蛸が
やわらかくて風味がいいのです。

そして野菜は、出盛りになってきた、茄子、きゅうり、オクラ、
とうがらしなどを使って山形の郷土料理「だし」を作りました。

旬の野菜はおいしく、加えたすりごまも香ばしいです。

「山形のだし」と蛸は相性がよく、素麺にもよく合います。
星形に切ったオクラを飾って、ちょっと七夕風にしてみました。

仕上げに、ごま油をまわしかけると、野菜のおいしさが
引き立ちます。
七夕の日だけでなく、食欲の落ちそうな蒸し暑い日にも
是非作ってみてください。

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◆ 蛸入り山形のだし 素麺
【材料】(2~3人分)
   なす 1本、  きゅうり 1本、 (伏見)とうがらし 小1コ
    みょうが 1コ、 青じそ 5枚、 オクラ 5本
    生姜 (大)1かけ、 
   調味料A【醤油 大さじ2、 みりん 大さじ1/2、酢・砂糖 各小さじ1弱】
   蛸の足 約1本分、  素麺 2~3把
   白すりごま大さじ2、 ごま油 適宜、 

【作り方】
■ 山形のだしを作る
1.食塩水を作る。
  (約3%食塩水、水2カップに塩12g(小さじ2))
2.なすときゅうりは、約5ミリ角に切り、とうがらしとみょうがと青じそは
  粗みじん切りにし、1に漬ける。
3.オクラはさっとゆでて、飾り用にうす輪切りを少しとっておき、
   残りは約5ミリ角切りにし、生姜のみじん切りと水気をしぼった2と混ぜ、
   Aに混ぜて味を調える。
※ 冷蔵庫で入れ少し味をなじませておく。
■ 仕上げ
4.素麺をゆでて、よく水洗いしてから氷水でしめてザルにあげ
  水けをきって器によそう。
5. 3にすりごまと食べやすく切った蛸を混ぜて4の上にのせ、
   輪切りのオクラを散らす。
   ごま油をまわしかけていただく。

※ 山形のだしには、ほかに、ねぎや貝割れなどの野菜や長芋、
   味の出る、削り節や刻み昆布など、お好みで加えてください。
   とうがらしはお好みで。
 

【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油 





すり白
すりごま(白)








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