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今日(京)のおばんざい、なぁに。

へんこ山田のスタッフ【ごまりこ】が綴るブログ。
京都に生まれ育って○十年。 (京都弁と大阪弁のバイリンガル?)
小さい頃から、当たり前のように身近にあった 食卓のおばんざい(日常のおかず)や食習慣、 そして風習…そんな京都(ならでは)のひとこまを 大切に残していきたいなぁ~と思う今日この頃です。
日々の暮らしの中、京都のいろいろ、旬、風物、行事、等など、 「食」をからめて、つづっていきたいです。

2021年03月

うどと牛肉のきんぴら

今年は、桜の開花が早いです!
二月三月と暖かかったからか、各地で観測史上最も早い開花記録が続出…
京都でも、 あっという間にあちらこちらで満開になりました。
桜前線は、そのままハイペースで北上中。

桜のほか、木蓮、馬酔木の花もあっというまに見頃を迎えました。
色々な花で…視覚で春を感じ、そして、
独特の風味の山菜で…味覚でも春を感じます。

春の山菜といえば、
ふきのとう、こごみ、わらび、
たらの芽、うど、筍等などいろいろあります。

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皮も茎も新芽も葉も 全部無駄なく食べられる「うど」

春の山菜はいずれも、ほのかなえぐみや苦み、
独特の風味や香りをもち、アクの強いものが多いです。

冬の間、人間の身体は寒さで代謝が落ちて老廃物がたまりがち。
春になると、代謝が活発になって、ため込んだ老廃物や脂肪などを
身体の外に出そうとします。そんな時に身体の働きを助けてくれるのが、
苦みのある春の山菜。

春の山菜の苦みや独特の風味は、ポリフェノールや植物性アルカロイド。
解毒作用や抗酸化作用があり、新陳代謝を促して内臓の働きをよくし、
余分な老廃物を体外に出すのを助けてくれます。
 
この時季、春野菜で、身体を目覚めさせましょう!

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きょうは、うどを使って、ご飯のおかずになる一品
を作ってみました。

うどは、茎のほか、その皮も、若葉もつぼみも芽も食べられ
シャキシャキ感のある独特の歯ごたえ、滋味あふれる香りが特徴。
アクはありますが、酢水で簡単にアク抜きでき、扱いやすい山菜です。

今回は、香りがつよい皮の部分とと細い茎を使って
きんぴらにしました。
単独できんぴらにしても勿論美味しいのですが、
牛肉と合わせて、ボリュームアップ。
ごま油の風味で食欲をそそる味、是非作ってみて下さい。

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◆ うどと牛肉のきんぴら
【材料】(2~3人分)
・うど (皮と細い茎部)1本分(約120g)
・酢 少々
・牛肉こま切れ肉 100g
・ごま油 大さじ1
・塩 少々
A【酒・みりん 各大さじ1、醤油 大さじ1強】
・白炒りごま 大さじ1

【作り方】
1.うどは約5㎝長さに切り、皮をむいて細切りにし、
 茎の細い部分も5㎝長さに切り、縦に切って、
 だいたい厚さをそろえ、酢を加えた水にさらす(5分くらい)
2.鍋にごま油を熱し、牛肉を入れて炒める。少し色が変わると
 端に寄せて、あいた所に1のうどをいれ、塩をふりかけて炒める。
3.油が回ると、牛肉と混ぜて炒め、Aを加えて煮からめる。
4.味をととのえて、器に盛り、白炒りごまを散らす。

※ うどをつける酢水は水2カップ+酢小さじ1。
 5~10分つけて、さっと水洗いしてざるにあげておく。
 長くつけると、水っぽくなり、風味も抜けるので注意。

※ 使わなかった茎本体は、同様にアク抜きして、
 そのまま酢の物や酢味噌和えにしたり、お吸い物にしたり…
 お好みで使ってください。


【今回使用したのはコチラ】

白ごま油275
(白)ごま油 





 
いり白
炒りごま(白)







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ぼたもち~ごまと青じそ風味

春のお彼岸の時期となりました。
春分の日(2021年は3月20日)を中日とした七日間、
今年は、3月17日~23日までの期間です。

お彼岸といえば、おはぎ(ぼたもち)。
ぼたもちとおはぎについては、諸説あります。

春のお彼岸は、春の花・牡丹にちなんで、
ぼたもち(牡丹餅)。
秋のお彼岸は、秋の花・萩にちなんで、
おはぎ(お萩)。

ぼたもちは、牡丹の花のように大きめのもの。
おはぎは、萩の花のように小ぶりのもの。
とも言われています。

いつのころからか、変わりおはぎ(変わりぼた餅)が出てきて、
芋類や野菜、果物のあん、抹茶やほうじ茶味をつけたもの等など、
色とりどりで、バリエーションが増えましたが、
基本は、小豆あんと、軽くついたお米の生地。
お味も見た目も素朴なものです。

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                      (小さめのお重に入れてみました)           
          
今年の春彼岸には、
粒あんともち米ときな粉でオーソドックスに、そして、
ちょっと大きめに仕上げてみました。

もち米には、青じそとごまを混ぜ込みました。
京都の老舗の和菓子店にも青じそ入りのぼた餅があります。
青じそを入れると、爽やかさが漂い、風味がいいです。

加えて、ごまを混ぜ込むと、香ばしさがプラスされ、
粒あんやきなことの味のバランスがよくなるように思います。

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もち米は電子レンジ加熱で手軽に作れます。
少量のもち米は、電子レンジ加熱に適していて、
ふっくらおいしく出来上がります。

粒あんはもちろん手作りするとおいしいですが、
手軽に市販の粒あんを作っています。
(隠し味に粒あんにも黒すりごまを少々混ぜ込んでいます)

全部手作りすると、ハードルが高いですが、
ちょこっと市販のものを利用したり、
電子レンジ利用すると、ぼたもちも手軽です。

春のお彼岸に手作りぼたもち、
ご先祖にお供えしてはいかがでしょう。

大きくて食べ応えがあるぼたもち、
ボリュームたっぷりですが、青じそのさわやかな風味と
ごまの香ばしさで、ぺろっと食べられます。

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◆ ぼたもち~ごまと青じそ風味
【材料】(大きめ約6個分)
もち米 1合(180cc)
水 180cc

青じそ 小8枚くらい
塩 少々
白炒りごま・白すりごま 各小さじ2

粒あん 約300g
黒すりごま 大さじ1
きな粉 適宜

【作り方 】
1.もち米は洗って、たっぷりの水に20~30分浸し、ザルにあげておく。 
  青じそは細い千切りにしから長さ5㎜くらいに切り、洗って
  塩でかるみもみ、さっと水洗いしてしぼる
  (塩気は少し残っていてOK)
2.粒あんに黒すりごまを混ぜて、6つに分けて丸めておく
 (やや大き目3つ<外あん>とやや小さめ3つ<中あん>)
3.耐熱ボウルに1の米と水(180cc)を入れ、ラップをかけて 
 電子レンジ(550W)で7分加熱。水でぬらしたしゃもじで全体をかき混ぜ、
 またラップをして3分加熱。混ぜてからラップをかけ5分蒸らす。
4.3をすりこぎで半つぶしにする。
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 1の青じそ、白炒りごま、すりごまを混ぜ、
 6つに分けて丸めておく。(やや大きめ3つとやや小さめ3つ)
5.大きめの2(あん)を平たくのばして中に小さめの4を包む。
 大きめの4をのばして中に小さめの2(あん)を包み、きなこをまぶす。
 (ラップを使うと、扱いやすく衛生的です)

※ 電子レンジ600Wなら、6分 → 3分
500Wなら、7分30秒→ 3分30秒
※ もち米のやわらかさ、つぶし加減はお好みで調節してください。

【今回使用したのはコチラ】

いり白
炒りごま(白)



すり白
すりごま(白)
  

  





すり黒
すりごま(黒)









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ごま香る~かぶのみぞれ汁

みぞれ汁という汁物をご存じでしょうか。
別名は、おろし汁。
大根おろしの入ったお吸い物やお味噌汁のことです。

みぞれは霙、気象現象。
おろしを、みぞれの雨と雪が混じったさまに見立てています。

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このおつゆは、雪解けを連想します。
(みぞれは、気温がとても低い時ではなく。地上の気温が0~5度位の
 冬の終わりに多いそうです)

いまは、二十四節気の啓蟄の期間です。
(一般的には、その初日に当たる日(今年は3月5日)が啓蟄ですが、
 次の節気(春分、3月20日)の前日までの期間も、啓蟄です)

冬眠していた虫や動物が目覚め、穏やかな気候へと変わりゆく季節。
北国では、この時季、雪が解けていくのでしょう。

さておき、
「おろし汁」というより「みぞれ汁」という言葉、
趣があって、私は好きです。

気象現象の名前がついた料理や調理法、
みぞれ汁のほかにもあります。

霜降り(しもふり)
肉や魚を調味する前、さっとお湯を通すこと。
表面の色が白っぽくなり、霜が降りたように見えることから
来ているようです。
身をしめて旨みを逃がさず、また臭みを取る効果もあるようですが、
風情のある言い方ですね。

時雨(しぐれ)煮。
貝のむき身や牛肉などを生姜、醤油や砂糖で煮た
佃煮の一種。
様々な風味が口の中を通り過ぎるのが、
時雨が一時的に降る様子に見立てたとか、
短時間で仕上げる調理法が時雨に似ているから
など、諸説あるようですが、
しぐれ煮…美味しそうで 雰囲気があります。

さて、みぞれ汁に戻りますが、
きょうは、かぶのおろしで作ったみぞれ汁をご紹介いたします。

かぶのおろしがだしに染みて、かぶのほのかな甘みや
上品な風味が感じられる、まろやかなおつゆです。
いろいろなうまみが出ているので、塩気控えめでも
おいしくいただけるのも嬉しいです。

細かいおろし金でおろすと、ふんわりやわらかな口当たり、
粗めのでおろすと、食感が残ってそれもよし。
お好みの食感に仕上げて下さい。

お味噌汁と同じで、具は、色んな野菜やお豆腐、わかめ、油揚げなど何でも…
今回は、かぶを少しのこして、短冊切にして加えたので、
かぶの二つの食感が楽しめます。

やさしい味わいで、胃腸にもやさしいみぞれ汁。
仕上げにごま油を少し加え、すりごまを散らして仕上げたので、
ごまの香りとコクも加わっています。
是非作ってみて下さい。

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◆ごま香る~かぶのみぞれ汁
【材料】(約2人分)
だし汁 300cc
小かぶ 1個(約150g)
絹ごし豆腐 1/4丁(約100g)
A【塩 少々、うす口醤油・みりん 各小さじ1弱】
かにかま 4本分
菜の花など青味 適宜
ごま油 少々
白すりごま 少々
【作り方】
1.かぶは皮をむき、2/3ほどをすりおろし、残りは短冊切りにする。
 豆腐は食べやすく切る。
2.鍋にだしを入れて火にかけ、煮立つと1のかぶの短冊切りと豆腐、
 食べやすく切ったかにかまを加えてひと煮しAを加えて味を調える。
3.1のすりおろしたかぶ、青味を入れて、煮立つと火を止めて
 器によそい、ごま油を少々たらし、すりごまを散らす。

※ 本来のみぞれ汁は、最後に水溶き葛(片栗)粉でとろみをつける
 ようです。とろみなしでも美味しいですが、お好みでとろみを
 つけると、少し違った口当たりを楽しめます。

【今回使用したのはコチラ】


白ごま油275
(白)ごま油 





すり白
すりごま(白)








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菜の花のミモザ・サラダ

弥生三月となりました。
三月の声が聞こえると、急に春を感じます。

冬に葉を落として裸木になっていた桃や桜の木が
蕾をつけ、花がほころんでいく様子を見ると、
まだ寒くても春の到来を実感します。

桃の節句の雛壇の花は、
「左近の桜、右近の橘」…桜と橘。
平安京の内裏の正殿内裏である京都御所の紫宸殿(ししんでん)
の庭の桜と橘を模して配したもの、と言われています。

旧暦では、桃の節句は、桜や橘が咲いている時期でしたが、
新暦では、桜や橘の花はまだです。
現在、雛祭には、見頃の桃の花や菜の花を飾ることが多いようです。

桃色や黄色の花は、春らしさを感じます。
春の黄色い花、というと、菜の花のほかに、ミモザがあります。

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鮮やかな黄色の 小さく丸い花がたくさん咲いている様子が、
愛らしく、存在感があって印象的なミモザ。
イタリアやフランスなどヨーロッパでは春の花として
親しまれているようです。

さて、
このミモザの花が咲いている様子に見立てた
ミモザ・サラダ、という献立があります。

もともとはロシア方面の料理で、
チーズ、じゃが芋にんじん玉ねぎなどの野菜、水煮の魚、ゆで卵等を
マヨネーズと混ぜて重ねて層にしていくサラダのことだったようです。

仕上げに、裏ごしたゆで卵の白身、その上に黄身とトッピングすると、
雪の上に咲くミモザの花のように見えたことから名づけられたとか。

そして、ゆで卵の裏ごしを仕上げに散らす、
というところだけ取り入れたサラダが、
今、一般に言われている「ミモザ・サラダ」です。

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たしかに、黄色い粒々の卵黄が緑の野菜の上にのっている様は、
ミモザの花のよう。
食卓を、明るく元気な印象にしてくれるミモザ・サラダ。
雛祭のお膳に添えたり、また、これから春を迎える食卓にも
ぴったりです。

きょうは、早春が旬の菜の花でミモザサラダを作ってみました。
菜の花は、エキストラバージンごま油でオイル蒸しをすると、
茹でずに、手早く、美味しく、栄養価も逃げずに作れます。

2種の和風のドレッシングを添えました。
エキストラバージンごま油を加えて、なめらかでコクのある味に
仕上げた、白味噌仕立ての酢味噌ドレッシングと
ポン酢と黒ごま油を混ぜた、香りのいいごまポン酢。

是非作ってみて下さい~♪

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◆ ミモザ・サラダ
【材料】(2~3人分)
菜の花 1把
塩 小さじ1/3
エキストラバージンごま油 大さじ1
水 大さじ2
固ゆで卵 1個
トマト・ルッコラ等野菜 適宜
・酢味噌ドレッシング
【白味噌・エキストラバージンごま油 各大さじ1 酢 大さじ1/2~1
白だし 少々】
・ごまポン酢ドレッシング
【黒ごま油 小さじ2、ポン酢 大さじ2】

【作り方】
1.菜の花をオイル蒸し煮する。
 フライパンにエキストラバージンごま油と塩を入れ中火にかけ熱し、
 菜の花を入れ(下に軸の方、上に花の部分を入れ)
 水を回しかけて蓋をして2分ほど蒸し(お好みで蒸し加減を調整)
 取り出して冷ます。
2.トマト、ルッコラなどお好みの野菜を食べやすく切り、
 器に1の菜の花と盛る。
3.ゆで卵は、黄身と白身に分けて、ザルなどで裏ごす。
 (白身を先に。白身が黄色くならないように)
4.2の野菜の上に、3を白身→黄身と散らす。
5.ドレッシングをそれぞれ混ぜて添える。


【今回使用したのはコチラ】

黒ごま油


エキストラバージンごま油









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