急に春めいてきました。
二十四節気の啓蟄(今年は3月5日)頃から
暖かくなってきて、コートがいらないくらいの
ここ数日です。

そもそも「啓蟄」とは、
「大地が温まり冬眠をしていた虫が穴から出てくる」ころ
のこと。
虫が春の暖かさを感じる時季、
人間にも、早春の気配や温度変化が感じられます。

そして、
早春ならではの野菜が食卓に並ぶと、
いっそう春を感じます。

早春の野菜といえば・・・ふきのとう、タラの芽などの山菜、
菜の花、セリ、芽キャベツ、ちょっと珍しい蕾菜…等など。
ほのかな苦味や辛み、独特の香りがあるものが多いですね。

苦味のもとの成分には、新陳代謝が衰える冬に貯まった老廃物を
体外に出す解毒作用や、新陳代謝を促進する働きがあるようです。

セリ、セロリ、などセリ科の春野菜の「香り」の成分には、
血行を促進する作用や抗酸化作用、心を落ち着かせる作用。

アブラナ科の野菜の「辛味」に含まれる成分は、
肝臓の解毒機能を強化してくれるとか。

身体が季節季節に必要としている栄養分を蓄えているのが
旬の野菜。ハウス栽培が増えて、季節感がなくなってきている昨今、
できるだけ旬を意識して、春には春の、栄養価が高くなる季節の野菜を
いただきたいものです。

今日は、セリ科のセリ、とアブラナ科の蕾菜が食卓に
春を運んできてくれました。

蕾菜、まだあまり一般的ではないかもしれませんが、
こちらです。
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蕾菜、同種でよく似たものに、子持ち高菜、というのもあります。
白菜などアブラナ科の菜っ葉に似ていますが
大きさは…
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掌よりずっと小さいのです。
一株が5kgもあの大きな株のわき芽の部分だとか。

こりこりとした食感もよく、僅かな辛みが春を感じさせます。

辛みや苦味のある野菜は
胡麻和えにすると、辛みや苦味が緩和されて、
美味しさが引き立ちます。

蕾菜は、胡麻和えに柚子胡椒をちょっと加えてみました。
そして、セリは、相性のいい切干大根と合わせて、
甘酢をたした胡麻酢和えにしました。
どちらも、さっとできる、香りと食感のいい春の一皿です。

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◆セリと切干大根の胡麻酢和え
【材料】
    セリ 1把、 切干大根 20~30g、 
    A【炒りごま 大さじ2~3、 白練りごま 大さじ1、だし 大さじ1
      砂糖 小さじ2、 酢 大さじ1、 塩 少々】

【作り方】① 切干大根は、よく洗って水でもどし、水気をしぼって
        包丁で食べやすい長さに切る。
      ② セリは熱湯でさっとゆで、冷水にさっととり、水気を絞り、
        3~4cm長さに切る。
      ③ 炒りごまをよくすり、Aのほかの材料と混ぜておく。
      ④ ①と②を混ぜて、③で和えて、器に盛る。

※ 切干大根の量は好みで加減してください。
※ 炒りごまは、白でも黒でもお好みでお使いください。
※ Aの調味料は、お好みで味を調節してください。

◆ 蕾菜の胡麻和え~柚子胡椒風味
【材料】
    蕾菜 3~4コ、  
    A【炒りごま 大さじ2~3、 砂糖小さじ1、だし 大さじ1
      白練りごま 大さじ1、柚子胡椒 少々】

【作り方】① 蕾菜は縦に4~6つ切りにし(放射状に)
        さっとゆでて、水けをよくとっておく。
      ② 炒りごまをよくすり、Aのほかの材料と混ぜておく。
      ④ ①を②で和えて、器に盛る。

※ Aの調味料は、お好みで味を調節してください。


【今回使用したのはコチラ】

いり白
炒りごま(白)




ねり白150
練りごま(白)