今年の中秋の名月は、9月30日です。

中秋の名月 = 十五夜の月。
1年のうち、満月は12回か13回見られますが、
秋の「十五夜お月さん」の満月は別格のようです。

(正確には、中秋の名月が必ずしも満月の日に当たるとは限らず、
1日、2日のずれがあることも多いようです。
ちなみに、今年の中秋の名月は、満月です)


日本では、平安時代の昔から、観月の宴が催され、舟遊びで詩歌が詠まれ、
月を鑑賞する風習がありました。
風流ですね

「名月を とってくれろと 泣く子かな」
この俳句の月も、中秋の名月のことのようです。
一茶が生きた江戸時代、
現代のような電気の明るさがない夜、
闇夜に出る月は、今よりずっと意味の深い、
愛着のある存在だったのでしょうね。

お月見にお供えするものといえば、
里芋、栗、そして、米から作る月見だんごやおはぎ…

昔は、月の満ち欠けによる暦をもとに、
農作業が行われてきました。

実りの秋、収穫された農産物をお供えして、
農耕に役立ってきた「月」へ感謝の気持ちをこめるためにも
「中秋の名月」は受け継がれてきたのかもしれません。

今年の中秋の名月は、大型の台風が近づいていて、
お天気が懸念されます。
台風のシーズンのこの時季、昔から天気がよくなかったようで、
江戸時代の書物には
「中秋の名月、十年に九年は見えず」
というように書かれているそうです…

十五夜が曇りで、ほの明るい夜空のことを
「無月」といい、そして、
雨天となり、どこか薄く月影のあるのを
「雨月」「雨名月」などと呼ぶそうです。

今年、名月は見えないかもしれませんが、
台風が大禍なく過ぎてほしいものです。

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中秋の名月の別名、「芋名月」
この芋は、この時季が収穫期の里芋のこと。
こちらは、里芋を使った、お団子のようなお菓子です。

◆ 里芋の揚げだんご
【材料】(8~10個分)
  里芋 約200~250g(正味)、 砂糖 30~40g、 塩 少々
  片栗粉・薄力粉 各10g
  (つぶ)あん 100g、 黒練りごま・黒すりごま 各大さじ1~2、
  ごま油(揚げ用) 適宜

【作り方】
  ① 里芋はよく洗って、皮のままふんわりラップをかけ、電子レンジで
    加熱する(6~7分、やわらかくなるまで)。
  ② 皮をむき、ボウルに入れてつぶし、砂糖、塩を加えて混ぜる。
    粉も加え混ぜ、ラップして電子レンジで1分半~2分加熱する。  
  ③ あんに、練りごま、すりごまを加え混ぜて8~10等分して丸める。
  ④ ②を8~10等分して、ラップの上に平たくして③を芯にして丸く
    形作る。
  ⑤ 片栗粉(記載外)をまぶして、170~180℃に熱したごま油で
    薄く色づくまで揚げる。

※ 揚げる時、片栗粉をまぶす代わりに、白ごまを全体につけて揚げても
   香ばしくて美味しいです。

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電子レンジで柔らかくなるまで加熱すると、
皮はスルッとむけます。

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ラップを使うと形作りやすいです。

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