年明けまであと1週間となりました。
今回は、お節料理の中で、数少ない生でいただく野菜の一品、
「紅白なます」に焦点をあてます。

紅白なますは、ご存じのように、
紅色の人参と白色の大根を細切りにして 三杯酢であえたもの。

新しい年を迎えたおめでたさを表す紅色と
神聖・清浄をあらわす白色の組み合わせです。

お祝いの水引のような紅白がお祝いの席にふさわしく、
また、根菜のように根を張るように、
という意味も込められています。

大根とにんじん以外に入るものは、地域によって特色が見られ、
例えば、北海道の「氷頭なます」は、鮭の鼻の軟骨入り、
また、長崎県では くじら入り
兵庫県では 鯖のきずし(しめ鯖)入り…など、
いろいろななますが存在しているようです。

なにはともあれ、
濃い目の味付けのものが多いお節の中、
歯ざわりがみずみずしく、さっぱりした酸味は
爽やかな口当たりです。

作り方は、大根とにんじんを細切りにして、
ふり塩をしてかるくもみ、三杯酢で和える、
という簡単な手順ですが、ちょっとしたコツで、
見た目も、お味も美味しくなります。

まず、見た目。
大根とにんじんの色のバランスです。
赤い色は目立つので、控えめに入れる…2割くらいが
ちょうどいいバランスです。

それから、ニンジンの方が、目立つだけでなく、少しかたいので、
少し細めに切った方が、食感もバランスがいいです。

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こちらは、けっこう細め、かつらむきにしてから
細切りにしたものです。

切るのが苦手な方、あるいは、ちょっと雰囲気を変えたいときは、
ピーラーをつかってみるのも…

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ちょっとラフな感じで、サラダ感覚でいただけそうです。

にんじんを冬が旬の金時にんじんにすると
赤色が濃くて、おめでたい感じが増し、そして、
めりはりのある配色に。

中身をぬいた柚子の中に詰めて
柚釜仕立てにすると、お正月らしい雰囲気になります。
 
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なますの酸味や風味が苦手な方には、
にんじんに、ごま油を少し混ぜておくと、
ごま油の風味と香りで食べやすくなります。

また、油と一緒に摂ることで、
にんじんのカロチンの吸収もよくなります。

お節に、ふだんの一品に、
是非、作ってみてください。


◆ 紅白なます
【材料】 (つくりやすい分量)
    大根 250g、  にんじん 50g、 塩 小さじ1/2】
    A【酢 大さじ3、砂糖 大さじ1~2、うす口醤油・塩 各少々】
    ごま油 少々、 白炒りごま 少々

【作り方】
  1.大根とにんじんはそれぞれ千切りにして、塩でかるくもむ。
  2.しんなりすると、水けをしっかり絞り、
    にんじんにごま油少々をかけて混ぜる。
  3.Aの材料を混ぜて、1を和え、炒りごまを散らす。

【今回使用したのはコチラ】
白ごま油275
(白)ごま油 



 
いり白
炒りごま(白)




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